
2023年 70冊目『WHYから始めよ』
TEDで2000万回くらい再生された「サイモン・シネック」のゴールデン・サークルの話です。
ゴールデン・サークルは3つの同心円からなっていて内側の円が「WHY」2つ目の円が「HOW」一番外側が「WHAT」となっています。
一般的な人は、商品やサービスを説明する際にWHATをするのかが大半です。
一部の企業はHOWで説明します。
しかし、卓越したリーダー例えばジョブズ、ライト兄弟、キング牧師はWHYから話します。
なぜ私たちは存在するのかという話です。
そして人はWHYから始まった話に魅了されるのです。
例えば、私たちはこのように伝えます。
私たちは凄いコンピュータを作りました(WHAT)
奇麗なデザインで、簡単です(HOW)
買いませんか?
私たちは世界を変えるという信念があります。
違う考え方に価値があると考えています(WHY)
私たちが世界を変える手段は、美しくて、使いやすいという事です(HOW)
そして、素晴らしいコンピュータが出来上がりました(WHAT)
買いませんか?
どちらが人を魅了するのかは言うまでもありません。
キング牧師以外にも、民権運動に取り組んでいた人はたくさんいます。
彼よりもスピーチがうまかった人もたくさんいます
しかし、彼はHOWから始めたのです。
有名なI Believeのフレーズです。
この話を聞くために、当時ネットも何もない中で
25万人の人が、同じ場所に集まって、彼の話を聞きに来たのです。
正確に言うと、自分のために集まったのです。
お金や才能があれば成功するという人がいます。
ライト兄弟にはお金もなく、彼らは大学で教育も受けていませんでした。
しかし、彼らは飛行機が世界を変えると信じていたのです。
だから彼の周りの近所の人がお金を支援してくれたのです。
彼らが、最初に飛行機を飛ばしたとき、誰もいませんでした。
同じ時期に別の会社は資金を集め、才能あふれる人材を集め
飛行機を飛ばそうとしていました。
しかし、トップの目的は有名になりお金を儲けることでした。
彼は、ライト兄弟が飛行機を飛ばした日に諦めて止めたそうです。
このゴールデンサークルは、人間の脳の構造からも説明できると言っています。
脳の断面図を見ると三層になっていて、一番内側が感情であり、そこがWHYなのです。
別の説明もありました。
いわゆるイノベータ理論で、ティッピングポイントまでの15~18%の人、いわゆる新商品に飛びつく人、アイホンの発売日に並ぶ人たちまでの普及であれば、WHYは必要でないかもしれません。
それ以上の一般の人に普及するには、このキャズムを超えるには、WHYから始めるのが重要なのです。
事業を改革したい人、すごい事業をやりたい人は、意識すると良い話だと思います。
本でもTEDでも良いのでお勧めです。
▼前回のブックレビューです。