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腸と肌を潤すバーニャカウダ(冬の養生)

バーニャカウダは美味しく沢山お野菜が取れるので野菜不足にはお勧め料理ですが、体質や季節に合わないお野菜を選んでしまうと身体を冷やしてしまったり、思わぬ不調を引き起こすことがあります。
その人自身の体質と季節に合った食材を選び楽しく食していくのが食養生。

今回は冬の養生になるお野菜とバーニャカウダの組み合わせをご紹介します。

前提

-お野菜は蒸野菜か茹で野菜に

冬は寒邪の季節の為、冷えはご法度。生でさくさくいきたくなるかもしれませんが、蒸すか茹でて野菜に火のエネルギー(陽気)を入れてあげましょう。

-腎を癒す食材を選ぼう

中医学では冬は腎と関係性が深く、負担が掛かりやすい季節といわれています。腎とは現代医学の腎臓だけを指さず、腎臓、膀胱、生殖器の他に骨や耳等腎のサインが出やすい箇所も含めた概念です。(云わば腎グループです)
腎は生命力を貯めておく場の為、弱ると慢性的に疲れたり、目の下に黒いクマがでたり、耳鳴りがしたりします。
腎は冷えに弱いので温めてくれる性質のものを摂ることを意識すると同時に腎の機能を補ってくれる【補腎】の効能がある食材を摂れると尚良いです。

冬にお勧めのお野菜

-さつまいも

効能:腸を潤し、胃腸と腎を補う。
腸の乾燥はお肌の乾燥にもつながるのでなんとなくカサカサしてるな、という人にお勧め。

-蓮根

効能:五臓(肝・心・脾・肺・腎)を補う。少し専門的ですが【補う】効能があるものを摂取するとき、それを身体が吸収できるかどうかは胃腸の吸収力にかかっています。胃腸が吸収できないほど弱っている場合は【補う】効能と一緒に胃腸の健やかにしてくれる【健脾】という効能が含まれる食材をいっしょに摂ることが大切なのですが、蓮根はこの【健脾】も含まれています。

-人参

効能:目の疲れを癒す、血を補う、気を下げる、【健脾】
目に関するトラブルを聞いたらまず摂るべきは人参。目は血を消耗するので、血を補う=疲れ目にも効果があります。
また、人参はそれ自体の効能だけでなく乳製品の毒性を消してくれる『毒消し食材』。バーニャカウダはチーズや牛乳を使うのでうってつけです。

-ブロッコリー

効能:腎を補う、五臓を補う、健脾

-カリフラワー

効能:ブロッコリーの効能+強骨金

-パプリカ

効能:気の滞りを流す、イライラを解消、『乳製品の毒消し』
ストレスを感じている人にパプリカはお勧めです。

バーニャカウダの効能

-牛乳、パルメザンチーズ

効能:腸を潤す、体の中のうるおいを生む

-にんにく

効能:解毒、むくみを消す、おなかを温める

-アンチョビ

効能:目の疲れを癒す、血流改善、気(エネルギー)を補う、健脾

食材にはそれそのものが温めるものから冷やすものまで性質を持っているのですが、今回記載している食材はお野菜は平性(温めも冷やしもしない)のものを蒸すことによって陽気を入れています。バーニャカウダに関してはチーズは冷性(体を冷やす)のですが、にんにくやアンチョビ等温性(体を温める)のものと合わせています。

それぞれの効能を知った上でいただくと、より一度の食事にウキウキワクワクしませんか?

生薬や難しいハーブを使わなくても薬膳はできるのです。
(もちろん、生薬やハーブはとってもパワフルなので使い方を知っていると強い味方ですけどね!)

冷え性で、最近疲れやすいから、今日は夜にブロッコリーを茹でようかな。
そう思ってもらえるだけでもうれしいです。





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