貧乏ゆすりは効果的な健康法
1)過剰エネルギーの発散
日本社会では世間一般において、いわゆる「貧乏ゆすり」は、行儀が悪い行為と見做される傾向がありますよね。
ところが、実は理にかなった健康的な運動手段だったりします。
貧乏ゆすりといえば、少しイライラする時に無意識下で、やってしまう動作ですよね。小刻みに脚を動かすと、余分なエネルギーを放出できますので多少なりともイライラが軽減されます。
ストレスが溜まったときに、バッティングセンター(古いです?)や、カラオケ等に出かけて「エネルギーを発散させたい」という衝動に駆られた経験は誰にでもあるはずです。
2)セロトニンの分泌を促す
貧乏ゆすりを客観的に見ると、規則正しく一定のリズムを刻んでいることがわかりますよね。その一定のリズムには、セロトニンの分泌を促し、精神を安定させる効果があります。
強いストレスに晒されると、血圧や心拍数が上昇し交感神経の働きが高まりますが、セロトニンは緊張を緩和してくれるわけです。
「電車の座席に座ると眠くなる」という話には、セロトニンが影響しているという説があるのですが、確かに走行中に伝わってくる振動には一定のリズムがあります。駅に止まる際になると目が覚めやすいのも理屈通りですよね。
その他にも、「スポーツジムで走るくらいなら、その辺をジョギングすれば良いのでは?」とお考えになったことはないでしょうか?流れ行く景色は気分転換になりますし、風を感じるのも心地が良いです。何より無料ですからね。
一方、公道でのジョギングと比較して、スポーツジムのマシンの方が優れている点があります。その利点のひとつが、「常に一定のリズムで走ることができる」ことです。
信号で止められることはありませんし、歩行者や自転車を避けてリズムが乱れることもありません。一定のリズムを刻むことによって、セロトニンが分泌され気持ちよく走ることが可能になるわけです。
ちなみに、うつ傾向にある人は、セロトニンの分泌量が低下していることが知られています。そのため、鬱や睡眠障害、パニック障害の治療薬においても、セロトニンをコントロールする事に重きをおいた薬が多いです。
3)貧乏ゆすりは優れた健康法
どうでしょう?貧乏ゆすりは、どこでも誰にでもできる運動です。
それにも関わらず、過剰になったエネルギーを体外に放出できてしまうだけでなく、セロトニンの分泌を促し精神的な安定まで手に入ってしまいます。
そもそも、ストレスが生じた際、無意識に貧乏ゆすりをしてしまうのは「相応の効果があるからこそ」の動作ですよね。
人前で、うっかり貧乏ゆすりをしてしまうと、眉をひそめられ「行儀の悪い人」認定されてしまいますが、一人の時に行う分にはデメリットどころか、メリットが際立ちます。
そう考えると、優れた健康方法だと言えるのではないでしょうか?