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ネガティブ思考の負のループに陥ったときの特効薬:『Chatter 頭の中のひとりごと』を読んで

ここ2週間ほど仕事においてネガティブな思考が続く状態から抜け出せず、ネガティブな思考に押しつぶされそうになり、頭の中の悪魔(内なる声)に苦しめられた。

社内事情を同じように分かっている同僚と話してみてもネガティブ思考をポジティブ思考に変換できない…

なぜネガティブ思考の負のループに陥ってしまったのか

  1. 同僚にいま目の前で起きている問題を話したくなってしまったから

  2. 職場環境に秩序を感じられない瞬間が多々あり自身のコントロール喪失感が高まってしまったから

今回ネガティブ思考の渦に引き込まれてしまった原因は上記の2つだと分かった。この根本原因を突き止めるために特に手助けになったのが、図書館でふと手に取った『Chatter「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』という本だ。

30代前半ともなればある程度社会人経験を積んできて、自分の気分を制御しながら仕事に向かう姿勢を持つことができるようになっている。それなのに、ネガティブな思考が全然取れない。それどころか、日々そのネガティブ思考に拍車がかかるばかりで今回ばかりは相当苦しんだ。

正直、休日に趣味である登山をしたり自然のある環境に身をおけば考え方を変えられるということもすでに自分のなかで分かっている。それに、この本の26の方法の中の自然による心の緑化にはかなりの効果があることも証明されている。

でも、根本原因を追究しないことには、いくら自分なりの対処法を持っていてもその現象自体(ネガティブ思考に押しつぶされそうになること)を何かを引き金にして同じように繰り返してしまう。

そう思って何か解決の糸口になるような原因を探れるヒントはないかとこの本を読み始めた。

1つ目の原因「同僚にいま目の前で起きている問題を話したくなってしまったから」はよくやってしまいがちな、いわゆる気の知れた仲間内での愚痴というやつだ。愚痴(問題と感じていること)を話して相談することは悪いことではないが、ポイントは相談する相手だった。人を味方につけたいという人間の本能通りに、私は共感してくれる相手に話してしまったのだ。

人びとは、自分が感情的な支えとなるためにそこにいることを示そうと、私たちが動揺したときに何が起こったのかを正確に突き止めようとする―「誰が、何を、いつ、どこで、なぜ」起こしたのか、と。
彼らは私たちに、何を感じたのか、何があったのかを詳しく話すよう求める。私たちが起こったことについて話しているあいだ、彼らは頷いて共感を示すかもしれない。だが、それによって私たちは、支えを求めるよう最初に私たちを突き動かしたまさにその感情と経験を追体験するのが普通だ。

Chatter「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

共感してくれるのはありがたいが、共感してくれるがゆえに、詳細に事のすべてを話すことでさらに鮮明な記憶となり、頭の中でネガティブ思考の連鎖が発生する。あれもこれもどんどんネガティブなものがマインドマップを書いているかのように芋づる式につながっていく。

ネガティブ思考の渦のなかに引きずり込まれていく

2つ目の「職場環境に秩序を感じられない瞬間が多々あり自身のコントロール喪失感が高まってしまったから」は、今の職場で働き始めてからずっと悩まされていることの一つだった。

自分自身をコントロールしたいと望むのは、人間の強い欲求だ。自らの運命をコントロールする力があると信じることは、目標を達成しようとするかどうか、そのためにどのくらい努力するか、困難にぶつかったときにどれだけ持ちこたえるかに影響する。
それらすべてを考え合わせると、コントロール感の増大が、身体的健康から心の平安、学業や仕事での成績向上、より満足度の高い人間関係に至るまで、あらゆる面に及ぶ恩恵に結びつけられてきたのも無理はない。
逆に、コントロールを失っているという感覚は、チャッターを急増させ、コントロールを取り戻す必要を痛感させる。

Chatter「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

この自分にコントロールする力があると信じられる環境であるかどうかは仕事に向かうモチベーションを左右し、成果に影響を与えるということを身をもって知ることができた。具体的にこの状況をどう抜け出すかは、周囲を整えて秩序のある環境を意地でも作り出すか、秩序のある世界に移動するしかなさそうだ。ネガティブな内なる声を生み出す原因は掴めたが根本解決には時間を要しそう…

オーナーシップを持てるくらいのコントロール感は誰にでも必要

ネガティブな頭の中の声を断ち切りポジティブな思考に変換するための私の3つの方法

  1. 自然のなかに身を置く(畏怖の念を抱くような体験をする)

  2. 本を読んで視野を広げる(新たな発見や気づきを得る)

  3. 小さな幸せを感じられる毎日のルーティーンをこなす(人生を自分でコントロールしている実感を得る)

自然のなかに身を置くと、不思議と脳内がリセットされる感覚がある。過去や未来にとらわれるわけでもなく、ひたすら自然のなかで「いま」ここに存在している自分をみつめる。地球・大地のなかのほんのちっぽけな自分。悩みやそれまでグルグルと脳内をめぐっていたネガティブな思考がたいしたことないように思えてくる。

私が見ている風景(温泉に向かう道中)


標高975mにある日帰り温泉 十福の湯に到着


森に囲まれた温泉とレストランで心と体を癒す


9月の信州産フェア 1日10食限定の信州かご御前


オーガニックコーヒー味

本を読んで狭くなりかけていた視野を広げる作業を行う。ネガティブ思考が最高潮に達していたとき、無性に本を読みたくなった。週末は絶対に図書館に本を借りに行こうと心に誓っていた。山関連の本と、以前から読みたいと思ってメモしていた本と、ちょうどいいタイミングで出会った『Chatter「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』。思い返せば、事あるごとに私は様々な本からヒントを得て悩みや問題を解消してきた。自分以外の他者(本を書いた著者)の視点や考え方を取り込んで自身の問題を観察してみる。自分の頭のなかで凝り固まっていた考えから逸脱し解決の糸口を見出すことができる。そして少し、また新たな自分になれる。

分野問わず色んな本に挑戦する

自分の人生を自分でコントロールしている実感を得ながら、小さな幸せを感じられる毎日のルーティーンは、私にとっては畑しごと。本業よりも自分の畑しごとの方がやりがいを感じ情熱を注いでいる気がしている。自分の専門領域で頑張りつつも専門だからといってコントロールさせてもらえるかというとそうでもない、啓蒙しているつもりだけどまだまだ理解を得られない、葛藤にまみれた苦しい状況の本業。それと真逆の農業。土づくりから植え付け、収穫、次のシーズンに向けた準備などすべての工程において自分で一からやる。日々考え、試し、実践し、学ぶ。自分がその畑をどう育てていくかという主導権を握っている。そういった自分主体のルーティーンをこなすことで小さな幸せを毎日感じることができている。畑しごとは自分のコントロール感を取り戻す大切な時間。

パートナーも一緒に畑しごと


向かいの畑の農家さんから頂いた立派すぎる野菜たち

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