世界を新しく発見する
昨日、ショッピングセンターのフードコートの窓から駐車場を見下ろして、やってくる車や行き来する人々を眺めていたわたしは、あの人たちは自分の姿をわたしに見られているのに気づいていない、みたいなことを書いたんだけど、それは完全に、柴崎友香さんの小説『寝ても覚めても』に影響されているということは自分でわかっている。
『寝ても覚めても』の冒頭で、主人公は展望台みたいなところにいて、地上にいる人々や車の流れや遠くの空や雲、フロアにいる親子などを見ていて、その描写が、けっこう長いこと続い