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玄米を炊いた

 昨夜は強い雨が窓を叩いていた。
 現代詩手帖9月号を読み、玄米が前に買っておいたのが賞味期限が切れていて、まあお米だから大丈夫、炊いて、味噌汁を飲んで、現代詩手帖を読み、お母さん見て! とプラレールをやる息子は何度も母を呼ぶ。
 餃子と唐揚げと玄米ご飯とチョコパイを食べ牛乳を飲み、わたしは今日からお酒は飲まないと決めていたので飲まない。
 現代詩手帖を読む、小林秀雄が出てくる。
 小林秀雄は、文芸誌を読んでいると、たくさん出てくる。あと、柄谷行人と、蓮實重彦と、埴谷雄高と、大江健三郎と、江藤淳が、よく出てくる。他にも、今は思い出せないけど、よく出てくる人が何人かいる。
 文芸誌を読むようになってから、わたしはその人たちがよく出てくるので、すごく出てくるので、名前を覚えた。
 あと、同じ言葉が何度も出てくる。カタカナの難しい知らない言葉、何度も出てきて、その都度調べるのに、意味が頭に入らず、全然覚えられなくて、出てくるたびに、あーこの言葉、前も調べたけど忘れちゃったなー、と調べて、また忘れる。
 知らないカタカナや漢字の言葉を駆使して論じることができる人、文章を書くだけでなく、喋るときにも使える人、ものすごいなーと思いながら、繰り返しその人たちの言葉を読んだり聞いたりしているのに、わたしはそういう言葉が一向に頭に入らず、使うことができず、冷えた玄米を食べ、冷蔵庫から出したての冷たい牛乳を飲んでいる。

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