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【料理エッセイ】資さんうどん両国店、1時間以上並んだのにうどんと蕎麦を同じ窯で茹でていると知って、そばアレルギーのわたし、絶望……
資さんうどんが東京進出を果たした。
これは行くしかないとさっそく行ってきた。
ニュースを見て、長蛇の列になっているとは知っていたから、夜遅くから落ち着くだろうと20:00過ぎを目安に両国へ。だが、同じことを考えている人がたくさんいたらしく、普通にめっちゃ混んでいた。
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たぶん、あとちょっとしたら、すんなり入れるようになるのだろう。でも、こういうものはお祭りみたいなものなので、寒空の下、まだかまだかと待つことにした。
目当てはもちろん、ごぼ天うどん。SNSなどで九州のうどんは柔らかいと知り、いつか食べてみたいと思っていたのだ。その念願が果たせると楽しみで仕方なかった。1時間ぐらい我慢できた。
ところが、ようやく自分の順番が来て、メニュー見てびっくり。うどんに並んで、そばの文字が。
ああ……。
悲しい声が漏れてしまった。というのも、そばアレルギーのわたしはそばと同じ釜で茹でられたうどんを食べることができないから。「資さんうどん」という店名から、てっきり、うどん専門店だと早合点していた自分が憎い。
それでも、一縷の望みをかけて、店員さんにそばと別で茹でてもらうのでは可能ですか? と聞いてみた。無理だった。終わった。絶望だった。
ごぼ天うどんが食べたくて、寒い思いしながら行列に並び、カツカレーを食べなきゃいけない悲しみよ。
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まあ、美味しいんだけどね。量も多いし、お得だし、これはこれでありなんだろうけど、期待していたものではないというか、まさかカレーを食べることになろうとはってやるせなさが半端なかった。
それでもぼた餅は食べられてよかった。
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悔しいので、お土産コーナーで売っていたうどんを買ったよ。
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もちろん、次の日の夕飯はごぼ天うどんにするしかなかった。店舗で確認したら肉も載っていたので、かしわも煮込むことにした。
本家の味はわからないけれど、見よう見まねに再現してみた。
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美味しかった。美味しかったけれど、果たして、これが正解なのか? 特別なものを使っているわけではないから、目玉が飛び出るほど驚くようなものじゃないってことは想像がつく。してみると、食べた瞬間に「これだ!」ってなるはずもなく、普通に美味しいぐらいのもんだった。
これ、手間をかけずに食べられていたら印象は違ったんだろうなぁ。だって、ここに至るまで、天ぷらを揚げたり、鶏肉を煮込んだり、すっごく時間がかかっているからね。
外でさくっと食うもんなんだろうなあ。チェーン店だもんね。
そうは言っても麺の柔らかさにはビックリした。茹でるときもお湯の中で泳ぐ感じが美しく、底にもあまりくっついていなかった。
あー、お店で食べてみたい。規格化された味をこんなに望むことがあるなんて。
デザートはやはりお土産で買ったぼた餅。
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これ、甘くなくていい。不思議なコクがある。
資さんうどんはすかいらーくHDに入ったわけだし、うどん専門店も出してくれないかなぁ。そばも売れ筋なのかな?
この前、まわりのテーブルを見渡した感じ、そばを食べている人はいなかったけど、メニューに大きく載っていたことを考えるとけっこうドル箱コンテンツなのかも。
まあ、そばアレルギーなのはこちらの問題なので、対応はしてほしいけど、難しいなら難しいで仕方ないとは思う。しかし、それなら、うどんとそばを同じ窯で茹でていることをもっと大々的に示してくれよ。事前にわかっていれば、1時間も待たずに済んだんだから。
ホームページも、SNSも、公式の宣伝画像にはそばなんて映ってない。なんかズルいなぁと思う。
Xで資さん・そばアレルギーで検索すると同様の思いをしている人がけっこういた。以前は社長がそういうつぶやきに対して、カツ丼やカレーもあるから大丈夫ってリプを送っていたみたいで、そのやりとりがいまも残っている。
たしかにそうかもしれないけどさ、そういうものと事前にわかった状態でカツ丼やカレーを食べるのと、知らずにお店へ行き、食べるしかなくなるのでは印象が全然違う。なんか、むかし、年寄りからアレルギーなんてわがままだと言われたときの理不尽さを思い出した。
設備の問題で別茹でが難しいのはわかるけど、だったら、そばも扱っていることを広報してよ。少なくとも、自社のホームページのトップに載せるぐらいはコストもかからずできるでしょ。それだけで、そばアレルギーの人は行かずに済むんだから。時間もお金も無駄にせずに済むんだから。なのに、広報しないというのはわたしたちが来客する機会をなくすまいとするセコさを感じて嫌になる。
要するに徒労感が半端なかったということなのです。
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