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学習は自腹で(pay out of my pocket)★

 私は、英語は全然得意ではないのですが、ある英語学校を経営している先生が、次の質問へ回答したものを読んだことがあります。

Q.「どういう人が英語を身に付けることができますか?」

A.「自分でお金をすぐ払い込んだ人です。」


 これは、多分に、英語学校の宣伝の面があるとは思うのですが、それでも、かなり真理を突いた指摘だと思うんですね。

 英語で、「自腹で」とか、「身銭を切る」とかの表現を、“pay out of (one's) pocket”と言うんだそうですね。

 実は、私は、大学時代、奨学生(要返済タイプ・ただし、無利息)でしたから、成績はあまり芳しくありませんでしたが、何としても、卒業しようという気持ちがありました。

 親は、入学金以外、学費を出してくれませんでしたので、いわゆる「自腹」感が満載の学生生活でした。

 アルバイトは、ウジャウジャやっていましたので、バブル時代でもあり、結構、稼いでいたものです。

 このように、自分で稼いで勉強すると、例えあんまりうまく行かなくたって、すぐさま投げ出したりはしないものだというのを、経験則上、知っています。

 ですので、先の英語学校の先生の指摘も、「さもありなん」と感じるのですね。

 まさに、“pay out of (one's) pocket”という状態は、一見、不利な状態に見えるけれども、「このお金の元を取ってやるんだ」と思って、真面目に取り組もうとする分、身に付く効果が高いように思うんですね。

 自腹で払うと、誰しも懐が痛むのです。それを親がかりなどで、金銭面について全部世話してもらっている人は、もしかすると、「自助(self-help)」の精神が不足し、逆に、くじけやすいのかもしれませんよね。

 この出典である「天は自ら助くる者を助く(=自助)」とは、サミュエル・スマイルズが著書「西国立志伝(自助論)」(1871年)で語った言葉です。

 そんなこんながあるので、経済的にそんなに豊かではなくとも、何とかかんとか工夫して、学習を成立させていくことは、長い目で見ると、そんなに不幸なことではないだろうと感じています。

 今、要返済タイプの奨学金の支給を受けて、大学に通っている人は、その分、学習意欲が高まるのだと強く認識して、金銭的に豊かな環境にある学生より、より一層、学問に励んでもらいたいと思います。

 私も、先の英語学校の例ではありませんが、社会保険労務士やCFPの予備校には、気前良く、受講料を払いました。

 学生と比較して、社会人に不足しているのは、圧倒的に「お金」よりも「時間」なんですから、ここは「お金」を払って「ノウハウ」を購入したんですね。

 「お金」はずいぶん使いましたが、今も、その元を取ってやろうと、いろいろと継続して勉強していますから、決して「死に金」にはなりませんでしたよ。
 ※これって、「生き金」そのものじゃんと思いますね。

 同じ文脈で、読書は、人から借りて読んだりするよりも、自腹で購入して読んだ方が、圧倒的に身に付く認識を持っています。

 私は、週末に大体2冊以上の読書をしていますが、もらった本以外は、ほぼ全量を自腹で購入しています。そして、いわゆる「積ん読」は99%以上せずに、読了しています。

 様々な学習機会を得るために、「お金」を払うことに痛みに感じる人も多いですが、それを「学習の動機付け・意欲」に昇華させて、勉強して欲しいと思います。

 「貧乏学生に幸あれ!」 頑張って下さいね。

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