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「神田川と同棲時代」孤独な恋人達
「僕の昭和スケッチ」113枚目
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「同棲時代」は、1972年3月から1973年11月にかけて週刊漫画アクションで連載された上村一夫氏の代表作品。若者たちの圧倒的な支持を受け、73年2月には梶芽衣子/沢田研二主演でテレビドラマ化、4月には由美かおる/沖雅美主演で映画化、大信田礼子が主題歌を歌いこちらもヒットチャートに。
同じ1973年9月には、やはり同棲をテーマにしたかぐや姫の「神田川」が大ヒット。
同棲時代は、まさに時代の言葉でした。
女子の大学進学率が急速に伸びていく時代で、都会で一人暮らしを始め、そのまま都会で社会人になっていく女性が増えた事も底辺にあるように思います。それは、歌詞が両曲とも女性目線で描かれていることからも伺えます。
「できることならあなたを殺してあたしも死のうと思った」
(*同棲時代より)
「若かったあの頃 何も怖くなかった ただ貴方の優しさだけが怖かった」
(*神田川より)
都会で一人暮らしを始めるのは、男女を問わず寂しさと共にあるものです。
その寂しさが、同棲時代のバックボーンにあったのでしょうか。
、、、ともあれ、
二曲とも曲もさることながら間違いなく歌詞の力が大きい作品と僕は思います。
当時の多くの若者達は、時代を反映したこの曲達に胸を打たれました。
歌は時を超えて今も心に響きます。
(*)歌詞引用/同棲時代より
SONY 作詞/上村一夫 作曲/都倉俊一 唄/大信田礼子 1973年
(*)歌詞引用/神田川より
日本クラウン 作詞/喜多條 作曲/南こうせつ 唄/かぐや姫 1973年
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(©2021 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)