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梅雨はいつ開けるかを教えてくれた母
「僕の昭和スケッチ」85枚目
<画/もりおゆう© 原画/水彩 サイズF5>
毎日雨が続きますね〜
子供の頃もそう思いました。
子供にとって体感時間は大人よりゆっくりと流れますから、大人より梅雨が長く感じられるものです。
僕も小学生の頃、降り続く雨が嫌になって母親によく聞いたものです。
「ねぇ、梅雨っていつ終るの〜? もうじきかな〜?」
すると、母親が答えたものです。
「まだまだやて、見てご覧ね、この土間の土が湿っとるやろ。この台所の土が乾いて来んうちはまだまだ雨は降りよるよ。」
と。
それは、本当の事で確かに梅雨の間は土間の土はヌルリと湿っており、下駄を滑らせたりしました。
そして、その土間が乾いて来ると、ようやく梅雨も終わり
夏が不意にやって来るのでした。
*上の絵は僕の実家の記憶です。母はもうとっくに他界しましたが、この母とやり取りは今も鮮明に心に残っています。
*この記事は、note公式マガジン「今日の注目記事」に選ばれています。
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