2分で読める子育てエッセイ【子供達が学校に行っているマニマニ】№62『おいしそうに食べているのを見るのが好きな人もいるよね・・・多分』
先日、社会人一年生のnoter様の相槌が難しいという作品を拝読した。
ワタクシも、相槌って難しいと思った若かりしOL時代。
上司の昔話に付き合いすぎて、相槌しているうち聞き流しの達人に。
たまに肝心な事を言われても、聞き流しのスキルの高さに「何だっけ?」という副作用が併発した。
※※※
散歩の帰り行きつけのラーメン屋さんでお昼をゴチになったワタクシ。
帰り際サラリーマン風のお二人が目に留まった。
一方的に気持ちよさそうにお話をされているこちらが偉い人、そしてその話を聞いているのが部下?いや、取引先の方とお見受けした。
「はい!はい!それはすっごく為になります!」
全力100%、笑顔200%の相槌。
きっと、10メートルもあるテーブルの端と端に座っていても、圧倒されるほど。新しいパワースポットにもなりそうなエネルギッシュさ。もっと見ていたかったな。
だんなはだんなで、違うテーブルの人が気になったようで、散歩の帰り道は情報交換となった。
「先に来ていた二人組で、美味しいラーメンが来ているのに、一人だけお弟子さんの方が全然食べられなくて」
ふんふん。
「ラーメン伸びてる~伸びてる~って」
おおっ。自分のラーメンばかりでなく、人のラーメンも気になるんかい。
「その二人組の親方かな~、ここは俺が出すからってドヤ顔で言っていたけれど、あんたの長い話せいで麺が伸びたんだよ!台無しにした、ラーメン代の1杯や2杯、あんたが払いなって、念を送っておいた」
と、モヤモヤを口にした。
社会人の偉い人と食べに行ったら食べられないアルアルエピソードだよね?と言ったらだんなが首を振った。
「40過ぎた頃から、俺は誰がいて何をしゃべっていても美味しい物は美味しいタイミングで食べるようにしてるんだ~。そう言えば、今の会社の社長と面接した時も、美味しい物をた~くさん食べさせてもらったな~」
・・・よく採用してくれたね。社長。
今はダイエット中のだんな。
ダイエットするはめになったお腹のぜい肉は、偉い人への相槌もそこそこにマイペースで食べ蓄えられてきた歴史なんだと思った。
♪ ぜい肉の~ 厚い分だけ 話スルー ♬
目に見えてわかりやすい。潔し。
ワタクシ達家族の生活は、そのぜい肉のお陰で成り立っている。