ウルメイワシ事件
今朝スーパーで生まれて初めてウルメイワシを手にとった。
生臭さが先にイメージとしてあるので、魚の生臭さが苦手な私は今まで手にとったことがなかった。でも値段も手頃でこんな有難い魚を美味しく頂けるようになると絶対良さそう。美味しそうな蒲焼きが目に浮かび、できるかも!?という妄想を抱いた。
なぜあのとき手にとってしまったのだろう…!!と後悔することになる。9時間後夕食の時間に事件は起きた。(※うるめいわし自体はとっても美味しかった。魚に罪はない。全てこちらの落ち度です。) あの時の私に声をかけてあげたい。「無理せず、ちょっと高いけど絶対みんなが確実に好きなお刺身買って鉄分補給しようよ」と。 そうすればお財布には厳しいが夕食時の家庭の平和は保たれたかもしれない。
9時間後、夕食にと作った初挑戦のうるめいわしの蒲焼きは子供たちに嫌がられ、末の子が癇癪を起こしてお皿をひっくり返してテーブルの上でぐちゃぐちゃに。そしてどうやら骨が喉にささったと泣き叫ぶ末の子。両親(主に夫)必死に喉の骨対応。暴言を吐き続ける末の子。途中から私、もう無理になって半泣きでぼう然。。。
発達特性のある子の「癇癪はスルー」が鉄則なのだが、さすがにケガしているかもしれない時にはそういう訳にはいかず。
調子が絶好調というわけではない長女も「ウルメイワシ……嫌」と固まってしまう。食べるのが嫌でテーブルの上でお箸をかき回しグズグズ。ちなみにわが家では、名前は伏せてとにかく食べてみて♡は通用しない。原材料名はほぼ毎回聞かれて、情報開示必須。ごまかしは通用しないことがほとんど。 あまりに態度がひどくてつい「もう!食べるなら食べる、食べんなら食べんでどっちかにして。」なんていうNGワードが私の口からでてしまう。言葉通り受けとる娘は「分かった。どっちかにする。」と立ち去る。
魚好きの次女は少しだけ食べたが、癇癪気味のきょうだい2人の音プラス母のイライラ声が「うるさい!」と食べなくなり、3人とも機嫌が最悪に。
そのちょっと前、ご飯の前に次女は別件で夕方1癇癪起こしたところで、それはそれは大変で疲れたところだった。もうヘトヘトのところをやっとの思いで作った夕食だった。
泣き叫ぶ末っ子と皿ごとひっくり返りぐちゃぐちゃにされたウルメイワシ。
バトン渡さんといて!な癇癪リレー
ヘトヘトだったからなぜ無難に予定変更して、頭をよぎったカルボナーラ風スパゲッティにしなかったのかと後悔する。私は何事にも見通しが甘いのである。ハッキリ言って子育ては向いてない。
ウルメイワシさんも、トバッチリくらわせてごめんなさい。粉をつけてカリカリに揚げ焼きして美味しいタレに絡ませて大成功だった!なんてことも、もはや関係ナイ。
食事、疲れる。子育て、疲れる。ご飯を作るの、疲れる。ツカレル!I'm exhausted.
いつもと違う味や違うものを作ったり、新しいものを取り入れる=癇癪nightになるかと思うと、無難な定番を作り続けないといけない。季節の旬の食材が大好きで料理が好きな私はそれが苦手で心が折れそうになり意欲がなくなってくることが時折ある。
子供たち3人はASDキッズ。検査結果が出て、彼らにとっての適切な対応・サポート、ペアレントトレーニングを学び始めたところだけど、それが分かってきてもなかなか3人同時となると上手くいかないことの連続。プラス親もとなると、とってもtricky。冬に始まるASDのサポート講座を申込んでいる。ここは信頼できる友人が教えてくれた専門家のサポートが必要と判断。独学は危険!というか難しい。少なくとも私達の場合は無理と判断 。
癇癪は、周りの特性を理解した適切なサポート&適切な対応次第で、すごく減るか限りなくゼロに近くなると聞いた。癇癪は本人たちが一番しんどいのだそうで。数ヶ月前までは、この状態が「癇癪」だということにすら気付かないというか分からない状態だったのだから、勘違いかもしれなくても検査を受けてみて本当に良かった。
ちなみに今回の癇癪も、ウルメイワシが原因なのではなく、1日に蓄積された疲れや苛立ちなどが最後ウルメイワシによって境界線を越えてしまって起きた現象だと思っている。
両親も発達特性ありで、母は「成人期ADHDの可能性が高い」混合型との結果で普段の困り事はASDに共通する部分も多い。更に母ただ今抑うつ状態で通院中。元々スーパーで買い出しをするという行為自体、とてもハードルが高くエネルギーを消耗するアクティビティなのだ。生協の宅配も利用しているけれど、そもそもオンライン注文すること自体忘れたりすることも多い。選んでも予算以内に整えるのが難しくて結局終わらず途中のまま忘れる。メモを貼ったりアラーム機能を使ったりもするけれと、子ども達の対応に追われて、分かっててもできない時もあって効果を発揮しないこともよくある。
スーパーに行くとノイズキャンセリング耳栓をしても何種ものBGMと電子音が鳴り響く中、情報量が多く視覚的にも刺激過多の中、「買い出し」というとんでもないマルチタスクを遂行するのは本当に大変。
そのマルチタスクを終えようやくカゴをレジに持っていった時には、素早く動き優しく対応してくれるレジスタッフに対して尊敬の念が込み上げる。(私は、人間のレジスタッフに居続けてほしいので、意思表示でレジは人間スタッフの方をできるだけ選ぶ) コンビニスタッフもあれだけの量のマルチタスクをあれだけのスピードでいったいどうやって…!?といつも圧倒される。と同時にそうやって得意な人が得意なことをやって社会でこうやって支え合って私達は生きていると実感する。私には私の適性がありできることがある。はず!みなさんも!
ウルメイワシのひらめきから始まった私の1日は何とか無事終えようとしている。子供たちも寝静まった。いつかまたもうちょっと自分を整えてから再挑戦したくなるその時に、またよろしくね。今日はごめんねウルメイワシさん。今日もたくさん癇癪起こさせてしまって、しんどい思いをさせてしまってごめんね子供たち。
後で落ち着いてから、夫が子供たちの気持ちを聞いて受け止めたり、子供たちに食べ物の話や作ってくれた人の気持ちなどを伝えてくれてフォローしてくれた。私にも「嫌やったね、あれはキツかったね」と労ってくれた。お互い疲れて限界でいとも簡単に負のスパイラルに陥ってしまう毎日だけれど、こうやってどちらかがフォローしてくれると本当に助かる。それだけで大丈夫な気がしてくる。ありがとう!
明日は今日よりも一分でも長く家庭内平和が続くように、自分の言動をコントロールできますように…
そのためには「苦手なことを最小限に」という友人がかけてくれた言葉を思い出す。
ウルメイワシの挑戦はまたいつの日か。
おやすみなさい。