手放すこと〜退職へ向けてのカウントダウンで感じたこと
こんにちは。
2か所で稼働している教室のうち、ひとつの教室のレッスンが終了しました。
今日の記事は、前回の記事で書かなかった、
わたしの「手放し」について。
その前に、先日の記事を念のために貼っておきたいと思います👇
今回の退職にあたって、
自分であらたに気づいた「執着する気持ち」をこの記事に書いて、
さーっと洗い流していきたいと思います。
同じ境遇で苦しんでいる人や、
これから何かを”手放し”しようとしている方の前に進む力になれば幸いです。
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まずは、ちょっとおさらいから。
わたくしごとですが、
2023年3月末、長年稼働させていただいた
ヤマハ音楽教室講師を退職することになりました。
大学卒業してから25年とちょっと、ずっとお世話になっていた音楽教室。
ずーっとこのまま、定年まで稼働し続けるのかな?
と、2022年の年明けにふと疑問が出たのです。
その疑問が出てから半年後の2022年夏、
「来年春で退職しよう」と決意。
退職を申し出た日、心の中の”何か”が降りたようで、
とても身体が軽かった。
50代になり、自分の”引き際”がふとよぎり、決断。
人に教える仕事として、一生涯現役。
これは自分に与えられた”使命”だと感じている。
人生80年だとすれば、社会人としてはまだ折り返し地点にすぎない。
まだ30年ある。
そう思ったら、やりたいことがふつふつと出てきた。
「手放した先に入ってくる」法則が腑に落ちているいま、
「欲張るやりかたは私のやり方ではない」と判断。
決断した時、退職を申し出たその日、
どちらもとても”軽く”なったのをおぼえている。
「手放す」ことの大切さ。
何かが手に入ったら手放す方法もあるけど、
それではなかなか欲しいものがやってこないのかもしれない。
そう思った私は、「先に手放そう」と決めました・・・。
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今日は、ここからです。
日に日に、退職の日が近づいてくる。
引き継ぎの講師が決まる前に、
”辞める”と言い出す生徒もちらほら・・・。
「先生じゃなきゃいやだ」といって、
”辞めどき”を探していたかのように、退会する生徒がいました。
うれしいんだか、これでいいんだか・・・。
”講師冥利につきる”という気持ちもあるけれど、
ここでピアノの学習を終えてしまうということは、
今後の”可能性”をも終わらせてしまう、という責任も感じてしまったり。
今までに感じたことのない、いろんな感情が湧き上がってくる。
3月に入り、引き継ぎ講師が決定。
次の先生のことが心配で不安な生徒には、
事前に”顔合わせ”を、と受付から提案があり生徒情報の引き継ぎ書を渡すと同時に顔合わせをする。
次の先生とはうまく馴染めるだろうか?
また、感じたことのない感情。
できても、できなくても・・・、
わたしにとっては、「かわいい生徒たち」。
数年かけて、関係を築いてきたものを手放す苦しみが押し寄せてきた。
今回の退職は、「全員置いていく・・・」。
自分の自宅レッスンへ誘導し、引き抜きをしていく先生もいる。
中には、クラス全員退会(本当に辞める生徒もいるけど引き抜く生徒も中にいる)してしまい、最終的に引き継ぐ生徒がひとりもいなかった・・・というケースもある。
わたしは、これからは”子供の対面レッスン”は当面しない、ということも決めていて、これからやりたいことではないため、全員手放しをする、と決意したのですが、ここにきて生徒を手放すことに対して”苦しさ”を感じ始めていたのです。
25年以上もこの仕事してきたんだもんね、あたりまえだよ。
と自分に言ってきかせる。
そうだよね、ひとり残らずみんなとさよならするんだもんね、
さみしい・・・だけじゃない。
自分で決めたことだけど、これから先の成長を見られないということは、
さみしい以上の感情がこみあげてくるし、ごめんね・・・という気持ちもある。
でも、わたしには二つのことが同時にできない。
自分のやりたいことに集中するために、
「心を鬼」にして決めたはずなのに、いざ期日が迫ってくると寂しくなってきた。
わたしが辞めるいう話をお母さまとしていた時、目の前で泣いた子もいる。
生徒たちにとって、大切な存在であったことにあらためて気づく。
それなのに、わたしは手放しをするんだ・・・。
最後のレッスン日には、どう感じるんだろうか?
いつもと同じ気持ちでレッスンしたいけどできそうにない。
まだまだ今までに感じたことのない感情があったんだね。
「辞める」って大変。
不満で退職する人を多くみてきて、
不満を抱えて愚痴をこぼしながら辞めるのだけはいやだなーと思っていたけど、円満退職も大変なんだ。
辞めること、が大変なんだ。
でもでも、ちょっと待って。
あと、一か月でヤマハ講師の肩書き下ろすのに、このまま苦しいまま終わるのか?
こんな声も聞こえる。
苦しいのはあとひと月で解放なんだから”いま”を味わい尽くせ、
こんな声も聞こえる。
そっかー。
来月にはもうヤマハ講師ではなくなるんだから、
いまを思いっきり味わい尽くそう!
あらたな決意表明が心の中で生まれる。
楽しまないと、後で悔やまれるぞ。
そう感じた日から、生徒たちの後々のことはスタッフたちにお任せして、私はレッスンでできる限りのことをしようと自分と約束した。
ここ一ヶ月ほど、心の中ではいろんな”声”が交差している。
お別れする寂しさ、この先の成長を見届けられない悔しさ、そして出会ってくれたことへの感謝・・・。
ポジティブもネガティブもどちらも感情も波のように押し寄せては引いていく。
そんな思いすらも、楽しんじゃおうとすべて前向きに捉える。
だって、あと少しだから・・・。
移ろいゆく時間は永遠ではないことをもう「わたし」は知っている。
だったら、それもひっくるめて全部楽しんでしまえ!と感じる今日この頃。
この世は、「諸行無常」。
すべて移り変わるから・・・。
今日も”愛”あふれる一日をお過ごしくださいませ。