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自意識エモい。 〜「オレンジ・アンド・タール」を読みました〜
藤沢周さんの「オレンジ・アンド・タール」を読みました。
大好きな芸人、オードリー若林さんの推薦本です。
若者特有の自意識が描かれていて、「エモいわ〜」と思いました。
生きづらかったあの頃。
その根底にあったのはきっと自意識で、今はだいぶ人生と折り合えているのかなぁと、なんだか懐かしい気持ちになりました。
自分ってなんだろう?
生きるってなんだろう?
社会って?世界って?他人って?幸せって?
もちろん、今でも考えないわけではありません。
生きてきた中で、「あえて思考停止するスキル」を身につけてこれたのかもしれません。
人生に意味なんてあるんだろうか?
その疑問にきっと意味はないけど、確かに苦しんで生きてきた自分を馬鹿にすることは、決してしたくないのです。
無心で生きるのが楽です。
何も考えないようにして、とにかく日々の流れに身を委ねてしまって。
誰もがこの小説のように、自意識と真っ向からぶつかり合う苦しい時期を生きてきたのではないでしょうか?
僕みたいなおじさんが本書を読めば、なんだかこれまで一生懸命もがいてきた自分が愛おしくなります。
よく頑張ってきたね。
きっと自意識は僕の根っこにある「性質」で、これからも少なからず悩んだり考え込んだりしてしまう時が来るのだろう。
でも、きっとそれでいいんだ。
そんな人生だからこそ、深い味わいをきっと得られるんだ。
生きづらい僕の背中を優しく押してくれる、そんなエモい小説でした。
みなさん是非読んでみてください。