村上豪英

すてきなまちをみんなでつくる。神戸モトマチ大学、アーバンピクニック、リバブルシティイニシアティブ、リバーワークス、村上工務店。

村上豪英

すてきなまちをみんなでつくる。神戸モトマチ大学、アーバンピクニック、リバブルシティイニシアティブ、リバーワークス、村上工務店。

最近の記事

神戸モトマチ大学 9月講義のお知らせ

「ワクワクを まちに広げる併走者」 (2023年第3回) 日時:2023年9月11日(月)19時~20時30分 9月の神戸モトマチ大学は、ハートビートプランの泉英明さんをゲストにお迎えし、都市プランナーとしてのご経験とアタマの中のモヤモヤをお話しいただきます。 行政や民間企業をクライアントとして、まちの将来像を描くコンサルタント会社はいろいろありますが、現実の課題を直視しつつもワクワクを編み込み、事業化まで一緒に伴走してくれるのは、ハートビートプランの大きな特徴じゃないか

    • 神戸モトマチ大学 7月講義のお知らせ

      「たんぽぽの家から 学べること」 (2023年第2回) 日時:2023年7月25日(火)19時~20時30分 障害をもつ人たちや働いている作業所に、何か仕事を通してお役に立てることがないか。私ごとですが、そんなことを考える機会が何度か連続して訪れています。 障害をもつひとの働きかたについて少しでも理解を深めたいと考え、7月の神戸モトマチ大学では、一般財団法人たんぽぽの家 常務理事の岡部太郎さんをお招きすることにしました。 奈良の「たんぽぽの家」は、障害をもつ人々の働く場

      • 神戸モトマチ大学 4月講義のお知らせ

        本講義は定員に達しましたので、申し込み受付を終了します。 「建築のカタチ 教わりたい」 (2023年第1回) 日時:2023年4月20日(木)19時~20時30分 パンデミックがピークを過ぎ、神戸モトマチ大学の数年ぶりの再開を考えはじめたとき、真っ先に、そして何度も脳裏に浮かんだのが畑さんのことでした。 建築家の畑友洋さんの作品は、この三宮プラッツに限らず、どの作品も不思議なカタチが印象的です。建築の業界に関わりながらも、建築意匠が何を意図しているのか、じっくりとお話し

        • アーカイブの倉庫

          自分が書いたり書かれたりした、アーカイブをちょっとまとめておいておきます。それもきっと役に立つ日がくるだろうから。 記事掲載 2012年1月 月刊神戸っ子 https://kobecco.hpg.co.jp/47084/ 2013年8月 月刊神戸っ子 http://kobe-kobecco.com/archives/3010 2015年1月 BE KOBE 記事掲載 https://1995kobe20th.jp/2015/01/2116/ 2015年9月 神戸経済新聞 h

          東遊園地の未来

          2019年11月14日にFBに書いたこと、転載します。FBに前回、たくさん書いたのは2016年のことでした。よく覚えています。(この日は本当に久しぶりのFB長文投稿でした。) 2016年には東遊園地での社会実験が2年目に入り、神戸市役所が予算をつけて芝生の敷設実験をして下さったタイミングで、東遊園地の未来の可能性を、自分なりにテキストで表現しました。 時がすぎ、仲間と一緒にものすごい時間と労力をかけて、社会実験も計5回終えたあと、今年になって、東遊園地の中で20年間の運営

          東遊園地の未来

          公共空間の測りかた

          2015年から東遊園地で社会実験「アーバンピクニック」を開催してきましたが、そのスタートにあたって、公園そのものが活性化することではなく、公園を中心とした都心部の価値が高まることを目標としてきました。都心部の価値とは、ずばり不動産価値のこと。様々なひとが公共空間の価値を感じたとき、それが周辺の不動産価値に反映されるはずですし、不動産価値の上昇分を転じて再投資に回していくBIDなどの手法が、公共空間の活性化にあたって最も論理的だと感じてきました。 基本的な考えかたは変わりませ

          公共空間の測りかた

          都市の未来は、測ることから。

          1995年の阪神淡路大震災までの神戸は、バブル経済崩壊の実感もまだ乏しく、都市の未来像は比較的シンプルに明るく描かれていました。全国どこでも、都市によって多少の時間差はあるにしても、未来のイメージを共有しやすい時代が確かにあったことを懐かしく思い出します。 例えば、工業用地の確保、人口増、市税収入などが言わずもがなの目標として共有されていて、地方自治体は都市空間を開発していった時代。経済企画庁がつくった全国総合開発計画がこれからも妥当かどうかなんてことが、そのころはまだ議論

          都市の未来は、測ることから。

          公園を育てることで、市民の力が育つ。

          公共空間の活用に注目が集まるようになり、これまであまり使われずに放置されていた公園が、気持ちよい空間へとリニューアルされるケースが増えてきました。芝生を植えたり、全面改修したり、カフェが建てられたり。居心地のよい公園が増えるのはとても良いことです。 と同時に、公園にはもっと大きな可能性があるような気がしています。 気持ちのよい公園を休日のお出かけ先に選ぶ視点は、消費者のもの。来園者が増えたと喜んでみても、消費者目線で行楽地や映画館やショッピングと比較検討した結果、たまたま

          公園を育てることで、市民の力が育つ。

          仮設のもつプリミティブな可能性。

          この数年来、神戸の東遊園地で社会実験「アーバンピクニック」を続けてきました。6月前後に設営し11月初旬までの毎年4~5ヶ月間の社会実験でしたが、予算が常に乏しかったこともあり、また数ヶ月後に撤去するときになるべくゴミを出したくなかったこともあり、単管パイプなど建築現場で使う仮設資材をなるべく活用して、カフェをはじめとする毎年のPOP UP空間をつくってきました。 必要に駆られて仮設感覚の空間づくりをしてきたわけですが、来場者の多くがその仮設空間を積極的に好んでいることも次第

          仮設のもつプリミティブな可能性。

          基準のシフト。フローからストックへ。

          少し前に、新井和宏さんの「持続可能な資本主義」という本を読みました。やわらかな書きぶりながら、投資信託としての判断基準を大胆に変えた記述から、深い思索の跡を感じる良本でした。 民間企業のパフォーマンスを評価する場合、経常利益率など利益に関係する指標に真っ先に目がいきがちです。一定期間のお金の流れ(リターン)を指標化することによって、フローを分析することが、企業を判断する際の一般的な目線であり、殆どの金融機関や投資信託も同様の視座をもっています。 これに対して、企業が毎年積

          基準のシフト。フローからストックへ。

          コミュニティとの距離感覚。

          コミュニティという言葉には、以前から違和感を感じてきました。私はこの言葉から、どうしてもコミュニティの内と外を隔てる境界をイメージしてしまいます。人と人の間に溝をつくるニュアンスを、強く感じるのです。 私の見方が少し偏っているのかもしれませんが、肌身の感覚としてもコミュニティはいつも歓迎されているわけではありません。例えば、新しい場に参加したときに、常連の方々の間につながりを感じると、参加しにくさを感じる人は多いでしょう。一般に人は、自分のコミュニティには心地よさを感じます

          コミュニティとの距離感覚。

          リアルな場所の意義とその移りかわり。

          2011年から数年間、発足まもない神戸モトマチ大学は、今は解体されてしまったファミリアホールで開催しました。1901年に旧三菱銀行神戸支店として建てられた文化財的なホールがもつ場所のチカラに助けられながらも、講義の開催頻度は多くても月に2回ほどだったので、当時の神戸モトマチ大学は特定の場所について深く考えを巡らせることはありませんでした。 2015年から、東遊園地から神戸の都心を変えていくという目標をもってアーバンピクニックをはじめてみると、特定の場所についていろいろと考え

          リアルな場所の意義とその移りかわり。

          いつか自分の本にまとめるとしたら

          大学~修士課程のときには、自然保護が夢で生態学を勉強していました。シンクタンクに数年つとめてから建築会社に転職し、今はその会社の経営をしています。自然のことばかり考えていた自分が建築会社に入ったきっかけは、阪神淡路大震災。自然だけでなく、まちのことにも大きな関心をもっている自分に気づきました。 2011年の東日本大震災はもうひとつのきっかけとなりました。当時、日本青年会議所の一員として発災直後の被災地に入った経験から、自分が住む神戸の復興ができないのに東北のお役に立つことな

          いつか自分の本にまとめるとしたら