村上隆『芸術闘争論』に見る、現代美術と科学の共通点―創造と挑戦の核心
オートテリック活動の記事で現代美術について偉そうに語ったが、私は現代美術の内容には詳しくない。現代美術という活動のオートテリックな性質を先に知って、その内容に興味を持ち始めたのだ。
現代美術家、村上隆博士の『芸術闘争論』を読んだ。学位の敬称をつけて彼を呼ぶメディアは見たことがないが、彼は東京藝術大学の日本画科で初めての博士号取得者であり、学術的達成への敬意を示し、村上博士と呼ばせていただく。
『芸術闘争論』のなかでも、現代美術という業界がどのように動いていて、日本の美術界