「生きのびるための事務」
坂口恭平 「生きのびるための事務」 (マガジンハウス)
最初は読むつもりのなかった本です。
っていうか、マンガです。
そう、「マンガだしなぁ・・・」とか「POPEYEの連載のヤツだよなぁ・・・」とか余計なイメージが邪魔してたんですね。
それが友人の本屋さん(富士見町の「mountain bookcase」さん)でパラパラやってみたら・・・ツボでした。自分に必要な本でした。
言い訳するわけではないですが坂口恭平さん、作品によって大きく”波”があるため選ぶのに慎重になってしまう書き手さんでもあります。「土になる」はとてもよかったけどあの本は自分には必要なかったかな?・・・とか。
一体どんな本なのか?
「どうすればうまくいくのか?」
と、考えてしまうと漠として何から手を付けていいかわからなくなってしまう自分にまつわるいろいろ。いわゆる”自分のしたいこと”。
現状できることはこうだから、何年でこうなるようにいこう。
そのために必要なことは・・・ここがいわゆる”事務”と言われる作業で、一般的な事務作業とは意味合いが一部異なります。
そして本文中再三登場する象徴的な言葉”どうせ最後はうまく行く”。
なるほど。
その通りなんです。
要するに本書が伝えているのは”自分がしたいことを計画立てて並べ、継続していく。なおかつ年数を経るごとに自分の理想のバランスにもっていく”ということ。そのためにはしたくないことはすることはないし、したいことだけで1日は埋まる。
(といってもいきなり極端な理想からスタートせよ、ということではなく坂口さんの例を取っても最初は生活するためのバイトの時間がちゃんと組みこまれています。)
結果として、会社にしてしまうというアイディアはとてもいいですね。もちろんここにもいくつかの選択肢はあります。
好きなことを自分の好みのバランスで並べ、継続していく。
そうすれば必ず”それなりの”結果が、ついてくる。
もちろんそこに至るには”苦手”とされる分野にも飛び込んでこなしていかねばならない時もある。(自分という”会社”の仕事ですからね。)
いくつかのヒント・アイディア込みで”継続は力なり”と簡単に書いてしまってはあまりにつまらない結論に至ってしまいそうですが、つまりはそういうことなんだと思います。
坂口さんには「継続するコツ」という著書もありその解説には
とあります。
坂口さんの場合独特の思い切りの良さがあり、それが彼にとっての成功に結び付いている・・・ということは否定できないと思います。
しかし個人の好み・感覚なんかによっていろいろ差はあるけれど”うまく行く”ということに関しては間違いがない。
それはそうです、好きなことを続ければ個人差はあっても進化・上達することは間違いがないのですから。
そこに事務・会社で利益へとつなげる。
自分もジツは社会的成功とは無縁ですが、継続することは得意なタイプです。一度始めた趣味、好きになったこと・・・多くは今でも飽きず続けています。
そうするとどうなるか?一例で・・・本屋としてはイベント出店するのみだったのが、イベント開催のヘルプ側に回っている。選書・記事作成依頼の仕事なんかがポツポツ入ってくる。
釣りや旅といった趣味も、それぞれ記事作成・トーク登壇なんかの話が出てくる。
いずれも”うまく行って”います。
ここからもう一歩、とは常に思っていた・・・そこにこの本。いいヒントになりました。
プラス。
会社。
ジツは別のいくつかの仕事を持つ相棒(つま)とこの春先、一度話に出たんです。
「まとめて会社にしちゃおうか?」
結局商工会の重鎮さんのお話を聞いたりしてまた我々も新生活で余裕がなく(息子が新しいチャレンジを始めたり)今回は見送り・・・ということになったのですが。
この本を読んでまた真剣に検討せねば、と。結構メリット多いんですよね。
収入が少ないと・・・とも思うんですがそれも収入上げてくための計画に含めて行けばいい。
時期決めて、ラクな気分で進めて行こうと思います。
どうせ最後はうまく行くんですから。
※リンクがamazonなのはamazonで買って欲しいということでは決してなく、単に見やすい・調べやすい・・・ということです。誤解なきよう。
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