本屋巡り・偶然の松山で。
前々から家族で「絶対に自分達じゃ選ばない街へ行ってみたいね」なんて話をしていて。
機会に恵まれ、厳冬期・しかも大雪と大雪の間・・・というあまり家を離れたくないタイミングではあったのですが出かけてきました。
選ばれた街が愛媛県・松山市。対抗は岡山でした。
どうしても自分の好みで”いい川”に近い旅先を選びがちなので松山は今まで浮上しなかった。同じ四国ならどうしても高知・徳島・・・といった感じになる。
場所を最初に決めておいていざ街のあちこちを調べてみると・・・ほう。
流石に城下町、文化の香りがあちこちに。
ちなみに今回は2泊3日・・・といっても在・松山1.5日くらいの超強行日程。その上家族旅行でもあるので寄れる本屋も限られています。
例えばこんな場所も諦めねばならなかった・・・無念。
では行けるところから。
と、松山空港からバスで中心地であるらしい松山市駅へ。
するとすぐ近くにここは行きたかった!のお店、「本の轍」さん。
SNS等でずっとチェックしていましたが、やはりいいお店でした。松山・四国ゆかりの選書コーナーも豊富。
メジャーな新刊・・・は好みが近すぎるのか?既読・もしくは購入済みの本が多かったので地域寄りのZINE2冊をチョイス。
都築響一さんの「NeverlandDiner」の松山版に、バー露口のZINE。
露口さんの方は改訂版で、改訂前はこんな感じ。
↑の改訂版と比べて・・・”例の騒ぎ”の間にツタがこんなに伸びちゃった!ということらしいです。面白い。
街歩きの途中に新刊書店もいくつか。
旅先でジュンク堂を見つけるとどうしても寄ってしまうのですが、松山のジュンク堂は現在移転準備中。(2022.2.16現在。 3月からは三越の中に入るようです。)
通常1F~6Fで営業しているのですが移転までは1F・2Fのみ。他のフロアは全て客注専用とのこと。(それだけの客注、さすが。)
もっと見たいな・・・と思えるいい選書だったのですがジャンルが偏っていて結局新刊は全て高島屋内にある紀伊國屋書店で購入しました。
ここで購入した本がこんな感じ。
「ブックセラーズ・ダイアリー」は以前から欲しいと思っていた本。そんな本を旅先で買う・・・そこらのお土産よりよほどいい”旅の栞”になりますね。
松山は俳句の街でもありますね。(正岡子規の流れですね。)
そこでこんな本も多く棚に刺さっています。
山頭火は自分みたいな”旅好き酒好き”な感じの人間には馴染みやすいのですが、歳時記の方がむしろ”アタリ”でしたね。
普段何気なく使っている季節の言葉・・・時雨・真夏日などなど・・・の意味を改めて識るのはナカナカ新鮮な体験でしたよ。学校で配られた国語便覧が読みたくなるな。俳句、もしくは短歌なんて流行っている感じですがカタチに囚われずなにか表現してみたくなります。
松山の新刊書店。
となると、ローカルなコチラ。特にこのお店は自分たちのお宿から最近だったのですがイマイチその魅力は伝わらず。
https://www.haruya.co.jp/shop/shopdetail?id=95
折角近くにあった本店の方を試してみるべきでしたね。しかももうすぐ閉店なんだと。無念。下調べ力の無さを恨みます。
他にもう一軒。
旅の二日目を松山城~道後温泉散策にあてたのですがその移動の折道後公園近くの一軒に。
「日本の古本屋」サイトの店のプロフィールを見ると・・・
・・・とある。これだけでグッときます。ストロングスタイルの古本屋さん。
棚もナカナカ興味深く・・・短い時間の中でガマンにガマンを重ねこの2冊をチョイス。
北尾トロさんの一冊は文庫本しかなかったところにオリジナル版を。
確実に自分が本屋を志すきっかけになった一冊です。
「まつもと一箱古本市」でご本人にその旨お伝え出来たのは嬉しかったなぁ。
もう一冊は購入を度々ためらっていたもの。偶然往路読んでいた落合さんの本で読んでみる気になりました。
とても状態もよく満足な一冊。
・・・とここまで。
先の伊丹十三ミュージアム含めまだまだ行きたい場所がたくさん。
例えば情報の少ないココ。すぐ横歩いてたじゃん。
少しかじって、振り返ってみて。
松山、”文士の街”とはよくいわれるけれど立派に”本屋の街”じゃん!
これはもう本の魅力だけでも再訪アリですよ。
メシも酒も美味いし。
本屋的にもとても刺激になるまだ見ぬ街探訪の旅になりました。
さぁ次は、どこへ。
3月下旬の熊野かな?どんな出逢いがあるかな?
http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com
coldmountainstudy 店主:鳥越将路