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洋式トイレは欧米の価値観を体現している

トイレは今や洋式が9割以上だろうが、小学校のトイレは耐震を優先してることもあってまだ半数近くは和式便座らしく、それが不衛生さや大便揶揄に繋がってる面がある。高齢者にとってもしゃがむ力が弱っているので和式は辛いかもしれない。基本的には洋式トイレの方が一見衛生的で良いのだろうが、和式便座でふんばる姿勢は(若年層は)足腰が鍛えられるし、しゃがむ姿勢は自然とふんばりやすくもなり開脚している分肛門も開きやすく、結果的に短時間で排便が可能にもなる。

日本人は欧米人と大腸〜肛門からの脱糞の角度が異なり、欧米人は座った姿勢で便が垂直に脱糞されるのに対し、日本人は座った姿勢では垂直にならずしゃがんだ姿勢で晴れて垂直脱糞となり、より一層の快便感とともに快腸にもなり、大腸癌になりにくいとされる説もある。洋式はふんばりにくい分必要以上に力んでしまい、それが腸や肛門に負担をかけてしまっているかもしれない。

一見すればもちろん洋式の方が衛生的には感じるわけだが、便座に直にお尻をペタンして、用足したら次の人が同じ便座にペタンする。前の人が使った直後は温もりが凄まじいが、尻を介して雑菌をもらっている分、和式の方が衛生的な面も意外とあるかもしれない。また、和式は排便した際洋式よりも便と尻の距離が近く、便臭をもろに嗅ぐことにはなるが、便の臭いがわかるということは腸内環境の異常等があった場合はそれに気づきやすいという面もある。

「汚いモノ」とは距離をおき、すぐに消失させようというのは人間を神のコピーと捉えるキリスト教的感覚でもあり、対して日本では昭和40年代くらいまで肥溜めがあり、人糞はすぐ身近なところにあってそれを堆肥とし、「汚いモノ」も生活サイクルの一員だったという違いがある。その意味では和式便座というのはかつての日本人の生活様式には敵ったものだったとも思える。

あと衛生仮説が示しているように、子供のうちからあまりにクリーンな清潔すぎる環境ですごすというのも免疫力が鍛えられなくなる懸念もある。子供というのはやたら「うんこ」とかそういう汚い語を口走るが、それは赤ちゃんが何でも口に入れようとするのと同じで、あえて汚さを求めることで無意識に免疫力を高めようという生存本能を働かせいるのかもしれない。


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