本の処方箋①『ORIGINALS』「大学卒業後は好きな道をとるか新卒を選ぶべきでしょうか?」
お読み頂き、ありがとうございます。
インスタのストーリーズで募集した「人生相談」への「本の処方箋」のご紹介も少しずつしていきたいと思います。
「読書で人生相談」始めました!
こちらは、フォロワーさんの「人生相談」に対して、他のフォロワーさんがおすすめの本を紹介し、私がその中から選書し、後日「本の処方箋」として人生相談にお応えする、という企画です。
今回は大学生からのご質問に対する本を読み、「本の処方箋」をお出ししました。
「大学卒業後、好きな道をとるか新卒を選ぶべき?」
タイトルの「人生相談」を頂き、フォロワーさん数人に何冊かおすすめ本を教えて頂きました!
さっそく何冊か購入して順番に読んでいるところですが、ぴったりくるかなと思って選んだ本がこちら。
アダム・グラントさんの『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』です。
名著『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』の著者でもあります。
それでは、本の内容からご紹介していきます!
「メガネ界のネットフリックス」と呼ばれた「ワービー・パーカー」
2010年アメリカで、「ワービー・パーカー」というメガネの会社を立ち上げた4人がいます。
当時、アメリカの通常の小売店ではメガネはひとつ500ドル(約5万円)で売られていたそうです。
多額の学生ローンを抱えた若者たちにとって、メガネが壊れて買い替えたくても、あまりに高価すぎる現実があったのです。
この頃までアメリカのメガネ業界は、最大手メーカーが市場の8割を占めていました。
しかし、ワービー・パーカーはオンラインで95ドル(約9,500円)で販売する計画を立てます。
創業後メガネは飛ぶように売れ、「メガネ業界のネットフリックス」とまで呼ばれるようになり、大きな成功をおさめます。
このような革新はどのようにもたらされたのでしょうか?
巨大企業に立ち向かい失敗するリスクを冒して起業することは、4人にとってはハードルが高すぎました。
成功するという確証はなかったので、彼らはリスクを分散することにしました。
ジェフは助成金をもらいながらビジネスに専念。
他の3人はインターンシップ(学生が企業に体験入社すること)に参加します。
ニールはコンサルティングへ。
アンディはベンチャーキャピタル(ベンチャー企業に対して資金を提供する会社)。
デイブはヘルスケア分野に。
ある分野に安心感があれば、別の分野でオリジナリティを発揮するメリットが生まれます。
つまり、
"ある分野で危険な行動をとろうとするのなら、別の分野では慎重に行動することによって全体的なリスクのレベルを弱めようとした”
のです。
「ワービー・パーカー」に見る2つの成功ポイント
1つめ。
ワービー・パーカーの躍進は、リスク軽減を最優先事項とした結果である。
この4人もそうですが、”近年『ファスト・カンパニー』誌で「もっとも革新的な企業」の上位にあげられた企業の創業者の大部分が、起業後も本業を続けていた”そうです。
・フィル・ナイト(ナイキ創業者)
車のトランクにランニングシューズを乗せて販売しながら、軌道に乗るまで会計士の仕事を数年続けていた。
・スティーブ・ウォズニアック
スティーブ・ジョブズと共同でアップルコンピュータを設立。
しばらくヒューレット・パッカードでエンジニアを続けた。
2つめ。
さらに4人は起業に向けて何ヵ月もかけてビジネスプランに磨きをかけた。
ネットでメガネを注文するという、当時は「斬新な発想を顧客が受け入れるにはどうしたら良いか?」を慎重に検証していったそうです。
今回の人生相談に贈る「本の処方箋」
『ORIGINALS』を読み、私なりの本の処方箋をお出ししたいと思います。
「大学を卒業したら、まず就職しビジネススキルを高めつつ、生活の安定を図る。
一方で好きなことを「副業」という形で運営しながら、ビジネスプランを練っていく。
好きなことが安定して収益をあげられるようになってから、独立するかを考える。」
本著が相談者さまのお役に立てれば幸いです。
『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』も、ギバーの成功論ついて理解を深めるのに必読の書です。
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