炭水化物・糖質・糖類の違いってなんですか??にお答えします!
こんにちは^^
分子栄養学食生活アドバイザーの盛上です。
私がオススメする健康法にオーソモレキュラー療法というのがあります。
※「オーソモレキュラー療法とはなんぞや?」と思われる方は私の過去記事を参考になさってください。↓↓↓
今回はそのオーソモレキュラー療法でも重要な要素となってくる「糖質」を取り上げて記事を書いていこうと思います。
そもそも、皆さんも最近よく耳にするであろう
【炭水化物・糖質・糖類】
これらの違いが分かりますか?^^
これらを理解することで…
✅栄養成分表示(食品の裏に書かれている表)が読めるようになる。
✅糖質制限ダイエットに活用できる。
✅病気改善(主に糖尿病改善)の参考になる。
✅どの食品にどのくらいの糖質が入っているのか?分かるようになる。
✅どの食品をどれくらいなら食べてよいのか?分かるようになる。
などなどのメリットを得ることが出来ます。
それでは早速見ていきましょう!!
※今回は私が提唱するオーソモレキュラー療法のコンセプトなどから書いて行きますが、手っ取り早く【炭水化物・糖質・糖類】の違いだけが知りたい方は目次の4,炭水化物・糖質・糖類の違いからお読みください。
1,オーソモレキュラーが提唱するオーソフードスタイルとは?
オーソモレキュラー療法を実践していく上で大切な考え方があります。
それを「オーソフードスタイル」と言います。
オーソフードスタイルの定義
健康維持のための総合栄養戦略
糖質制限を包括し、総合的かつ科学的根拠に基づいた食事と栄養のアプローチを提唱するもの
このオーソフードスタイルの定義にも冒頭から「糖質制限を包括し~」と書かれているように最新の栄養学では糖質制限がかなり重要な柱となっています。
2,オーソフードスタイル7つのコンセプト
次にそのオーソフードスタイルには7つのコンセプトがありますのでご紹介させていただきます。
(上記の戦略を行っていく上でこの7つのコンセプトは戦術になります。
どのようにしてそれを達成するのか?という指針です。)
①タンパク質・ビタミン・ミネラルの確保
②脂質の重要性とバランス
③血糖コントロール
④腸内環境整備
⑤アレルゲンへの対応
⑥アルコール・カフェインの明と暗
⑦加工食品・食品添加物への留意
こちらのコンセプトの中にもしっかり③血糖コントロールという項目が入っています。
3,糖質の定義
それでは次に「糖質」の定義について整理をしましょう。
最近では糖質フリーや、糖質制限、ロカボなど様々な呼び方で耳にするようになりましたがそもそも糖質ってなんなん?にお答えします。
糖質の定義
✅三大栄養素のひとつである炭水化物の構成成分
✅糖質1g=4kcalのエネルギーになる
✅ブドウ糖の形で血糖として血中に存在する
✅グリコーゲンとして肝臓・筋肉に貯蔵
✅中性脂肪として体内に貯蔵
✅エネルギー源として優先的に利用され、タンパク質の節約作用を果た
す。(糖新生の抑制)
4,炭水化物・糖質・糖類の違い
はい、それでは今回のメインテーマでもあります
炭水化物・糖質・糖類の違いを一つずつ見ていきましょう^^
①炭水化物とは?
炭水化物と聞いて皆さんが思い浮かばれるのはパンやお米、麺類などではないでしょうか?
その炭水化物を因数分解すると次のような式になります。
なので糖質は炭水化物の中に含まれるという事になります。
まずはこの簡単な式を覚えるだけでも糖質制限をする際に役立ちます^^
②糖質とは?
上記のことから、糖質とは炭水化物から食物繊維を引いて残ったモノになります。糖質は人間のエネルギー源になるので重要な栄養素として今まで言われてきましたが、最近ではこの糖質の摂りすぎが様々な病気や体調不良の原因になる事が分かってきました。
(現に、三大栄養素のタンパク質は必須アミノ酸、脂質は必須脂肪酸と「必須」な栄養素があるにも関わらず炭水化物(糖質)に関しては必須糖質や必須炭水化物などはありません。)
③糖類とは?
糖質はさらに因数分解出来ます。
この中の単糖類と二糖類のことを「糖類」と言います。
ですので、糖質0と書かれていたら本当に糖質は0ですが糖類0と書かれていたら糖類以外の糖質である多糖類・糖アルコール・その他は入っている可能性があります。
※ここは注意が必要です!!
ですので、本当に健康の為に糖を制限したい場合は糖類よりも糖質を意識しましょう!
5,糖質の種類
次に糖質の種類を見ていきましょう!
✅単糖類
・グルコース(ブドウ糖)
血液中に血糖(ブドウ糖)として約0.1%含まれる。
・フルクトース(果糖)
速やかに中性脂肪に変換する。
過剰摂取は高Tg(中性脂肪)血症、高BS(血糖)、内臓脂肪の蓄積を起こす。
・ガラクトース
単独では存在せず他の糖と結合して二糖類や多糖類として食材に含まれる。
✅二糖類
・スクロース(ショ糖)=ブドウ糖+果糖
砂糖の主成分
・マルトース(麦芽糖)=ブドウ糖+ブドウ糖
麦芽や麦芽水飴に多く含まれる
・ラクトース(乳糖)=ブドウ糖+ガラクトース
哺乳動物の乳汁中(牛乳など)のみに存在
↑この上記二つの単糖類・二糖類のことを「糖類」と呼びます。
ちなみに単糖類と二糖類は分子の数が少ないため消化吸収された際には素早く血糖値が上がります。
特にショ糖と乳糖は消化されずそのまま小腸へ運ばれ血液に入るのでとても血糖値が上がりやすくなります。
✅多糖類
・デンプン
穀類やイモ類に多く含まれる。
・グリコーゲン
動物の体内(肝臓や筋肉)に貯蔵
・セルロース
食物繊維に分類する場合もありますが、多糖類の一種です。
腸内微生物がもつ酵素によってセルロースを加水分解。
消化されたグルコースのごく一部を吸収しエネルギーとして利用。
※豆知識
ちなみにお菓子の「グリコ」の名前の由来はこの多糖類のグリコーゲンからきています^^
他にも糖質には…
✅糖アルコール
・キシリトール、マルチトール、エリスリトール(ラカンカ)、還元麦芽水飴など
✅その他(甘味料など)
・アスパルテームLフェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロース、ステビアなど
※上記の中でエリスリトール(ラカンカ)と人工甘味料は血糖値が上がりませんので栄養成分表示に載っていても糖質量としてカウントしなくて大丈夫です^^
(人工甘味料に関しての良し悪しの議論は今回は致しません。)
今迄を学んで来たことを整理するとこのような図になります。
ですので糖質制限・糖質コントロールをする場合は糖類を含む糖質を避けるようにしましょう!!
そして栄養成分表示にはこのように記載されています。
(こちらはかなり詳しく書いてくれている場合です。)
例)1
・炭水化物9.4g=糖質8.4g+食物繊維1.0g
・糖質8.4gの中に5.3gの糖類(単糖類+二糖類)が入っている。
・糖質8.4gー糖類5.3g=その他の糖質(多糖類・糖アルコール・人口甘味料)3.1g
という事がこちらの栄養成分表示から分かります。
例)2
このような簡易的な栄養成分表示ではすぐに糖質量を知ることは出来ません。
しかしカロリーから糖質量を導きだすことが出来ますが少し長くなりますのでそれはまた別記事で書かせていただきたいと思います^^
6,おまけ:糖新生とは?
最後におまけになりますが…皆さんは「糖新生」という言葉をご存じですか?
先ほどタンパク質と脂質には「必須」が付く栄養素があるのに炭水化物(糖質)については必須ではないとお話ししました。
しかし、身体の中には糖しかエネルギーにすることが出来ない箇所があります。
それは…赤血球です。
理由は赤血球はミトコンドリアを持たないため、ケトン体をエネルギーに変えることが出来ないからです。
Q、それでは糖は必須の栄養素ではないのに赤血球はどのようにしてエネルギーを得ることが出来るのか?
A,答えは糖新生によってエネルギーを得ることが出来ます!
仮に過度な糖質制限などで断糖(糖質をほぼ0に)した場合でも糖新生は1日180gの糖を体内にあるタンパク質から作り出すことができ、赤血球に必要な糖エネルギーを確保することが出来ます。
(赤血球は1時間2gの糖が必要な為、2g×24時間=48gと糖新生でカバーすることが出来ます。)
※もちろんどの食材や食品にも少量の糖質は入っていますので断糖することはほぼ不可能ですが、あくまでの例え話になります^^
糖新生のまとめ
✅肝臓~筋肉のグリコーゲンを分解
✅ブドウ糖を新たに作り出すことで最低限の血糖を維持することが出来る
✅赤血球に必要な最低限の血糖は糖新生でまかなえる
糖新生に必要なモノ
・筋肉のボリューム(筋トレ)
・良質なタンパク質
・ビタミンB6
7,まとめ
いかがでしたでしょうか?
・糖質制限って始めてみたいけどそもそも糖質って何?
・医者から糖質を控えるように言われたけどよく分からない…
などの疑問にお答えすることが出来ましたでしょうか?
今回は専門用語などが多く少し難しくなってしまいましたが、次回はもっと身近な食べ物で実際に糖質を多く含むものなんなのか??などの記事も書いて行こうと思っております。
皆さんの健康的な糖質制限ライフのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました☺❤
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