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【読書記録】データドリブンマーケティング/マークジェフリー

ポイント

  • ほとんどのことはデータで測定でき、施策はデータに裏付けし説明できる

  • マーケティング予算配分は5種に分かれ、ポートフォリオとして捉える

本のこと


  • データドリブンマーケティング

  • マーク・ジェフリー

著者について

[著者]
マーク・ジェフリー Mark Jeffery
ノースウェスタン大学 ケロッグ経営大学院 非常勤教授。同校のテクノロジー&イノベーション研究センターのテクノロジー・イニシアティブ・ディレクター。エグゼクティブMBAコースで「戦略的データ・ドリブン・マーケティング」の講座を担当、複数のエグゼクティブ・プログラムを監督する立場にある。フォーチュン1000社のうち252社の戦略的マーケティング・マネジメントを調査するなど、その実証的な手腕で評価される。マイクロソフト、インテル、デュポンをはじめとする著名企業のコンサルティングにも携わっている。Agile Insights LLCのマネージング・パートナーを務める。

[訳者]
佐藤 純(さとう・じゅん)
デジタル時代のブティック・コンサルティング・ファーム、ブースト・コンサルティング合同会社 代表。ウェブ/データ解析コンサルティング・ファーム、株式会社プリンシプル 顧問。コンサルティング、スタートアップ投資、自社事業の3足のわらじ。東京大学経済学部卒業、カリフォルニア大学バークレー校ファイナンスディプロマ(最優秀)取得、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院戦略的データ・ドリブン・マーケティング・エグゼクティブコース修了。ボストンコンサルティンググループにて経営コンサルタント(2000~2002年)。新生銀行にてインターネットチャネルの立ち上げ、収益チャネルへの成長に貢献(2002~2006年)。本書の全体監修を担当。

矢倉純之介(やぐら・じゅんのすけ)
東京大学経済学部卒業。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院経営学修士(MBA)。大手飲料メーカーにてマーケティング、事業企画、クロスボーダーM&A業務を経験。現在は所属事業部門が本部を置くアメリカで経営企画業務に従事。本書の冒頭から第6章までの翻訳を担当。

内田彩香(うちだ・さやか)
和光大学人文学部卒業。編集プロダクションでの勤務の後、オーストラリアRMIT大学で通訳ディプロマ、翻訳学の修士課程を修了。以来メルボルンを拠点にフリーランスの翻訳者として活動。本書で第7章から第11章まで翻訳を担当。

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感想

マーケティング、とくにECに関わるようになって、アマゾンのすごさは身に染みて分かるようになりました。
そんな中、書店で「アマゾンの教科書」と書かれた帯を見かけ、この本を読みました。
内容はやや難しいところもあり、ページ数も多く、読み通すのに時間がかかってしまいました…。
簡単に要約すると、以下のようでした。

  • ほとんどのマーケティングに関することはデータで測定できる

  • 会社上層部を納得させるためには、データに裏付けされた説明が必要

  • 測定したデータをもとにすばやくはじめ、途中で軌道修正しながら進める

今は、あらゆる面で個人の購買行動をトラッキングできるようになり、自分でもびっくりするような良いタイミングで広告が表示されたりします。
「ほしい人に、ほしいタイミングで広告を届ける」ということが可能になってきています。
ただ、それはあくまで手段の一つであって、『良い物をつくる』ということは、忘れずにいたいと思います。

メモ

  • マーケティング活動全体の半分以上に対して、財務系指標のROMIを使った効果測定が可能。(p84)

  • マーケティングキャンペーンのスコアカードを作成し、測定とデータのトラッキングをできるようにしておくことが、データドリブンマーケティングの重要な第一歩。(p91)

  • キャンペーンは、効果測定や将来のキャンペーンの最適化を前提に設計する。(p109)

  • お試し施策を使った人は購入率が上がる。お試しコンバージョン率は購入数÷お試し数で計算できる。(p122)

  • 顧客との接触を増やすことを通じて、より利益率の高い商品やサービスを販売する機会を得やすくなり、ロイヤルティを構築し、またリテンションも向上させることが可能となる。(p124)

  • 顧客満足度は将来の売上高の先行指標であり、「人に勧めたいと思いますか?」と言うシンプルな質問を通じて測定することができる。(p133)

  • 多くの企業は需要喚起を目的とした割引やプロモーションに予算の大半をかけ、その結果、利益を犠牲にして売上を伸ばしている。一方、勝ち組の企業はブランディングやカスタマー・エクイティへの投資を重視し、その結果、高い価格設定すなわち高い利益率を実現している。(p141)

  • ROMI分析の最初のステップは、事業のベースケースを見極めることだ。現行のやり方を続けた場合に期待される収益や費用がどのような水準かを理解するということだ。既存事業を理解するこのプロセスは事業環境分析と呼ばれ、ROMIフレームワークの第1ステップだ。(p164)

  • スコアのトラッキング→トレンドデータを使っての将来予測→正確な予測は不可能なため、起こり得る事態を幅で捉える(p173)

  • データドリブンマーケティングのリーダーであることは、サッカーチームのオーナーであることに似ている。選手をトレーニングしたり、プレイの指示を出したりはしないが、チームの運営に必要な金銭面を管理し、チケットを売ってスタジアムを満員にすることが仕事だ。ゴールポストが正しい場所に設置されているか、チームが正しい課題に取り組んでいて、得点をするための合理的なプランがあるかを確認する必要がある。(p300)

  • 企業の持続可能な競争優位性とは模倣が困難な一連の活動から生まれるものである。(p311)

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