【読書記録】データドリブンマーケティング/マークジェフリー
ポイント
ほとんどのことはデータで測定でき、施策はデータに裏付けし説明できる
マーケティング予算配分は5種に分かれ、ポートフォリオとして捉える
本のこと
データドリブンマーケティング
マーク・ジェフリー
感想
マーケティング、とくにECに関わるようになって、アマゾンのすごさは身に染みて分かるようになりました。
そんな中、書店で「アマゾンの教科書」と書かれた帯を見かけ、この本を読みました。
内容はやや難しいところもあり、ページ数も多く、読み通すのに時間がかかってしまいました…。
簡単に要約すると、以下のようでした。
ほとんどのマーケティングに関することはデータで測定できる
会社上層部を納得させるためには、データに裏付けされた説明が必要
測定したデータをもとにすばやくはじめ、途中で軌道修正しながら進める
今は、あらゆる面で個人の購買行動をトラッキングできるようになり、自分でもびっくりするような良いタイミングで広告が表示されたりします。
「ほしい人に、ほしいタイミングで広告を届ける」ということが可能になってきています。
ただ、それはあくまで手段の一つであって、『良い物をつくる』ということは、忘れずにいたいと思います。
メモ
マーケティング活動全体の半分以上に対して、財務系指標のROMIを使った効果測定が可能。(p84)
マーケティングキャンペーンのスコアカードを作成し、測定とデータのトラッキングをできるようにしておくことが、データドリブンマーケティングの重要な第一歩。(p91)
キャンペーンは、効果測定や将来のキャンペーンの最適化を前提に設計する。(p109)
お試し施策を使った人は購入率が上がる。お試しコンバージョン率は購入数÷お試し数で計算できる。(p122)
顧客との接触を増やすことを通じて、より利益率の高い商品やサービスを販売する機会を得やすくなり、ロイヤルティを構築し、またリテンションも向上させることが可能となる。(p124)
顧客満足度は将来の売上高の先行指標であり、「人に勧めたいと思いますか?」と言うシンプルな質問を通じて測定することができる。(p133)
多くの企業は需要喚起を目的とした割引やプロモーションに予算の大半をかけ、その結果、利益を犠牲にして売上を伸ばしている。一方、勝ち組の企業はブランディングやカスタマー・エクイティへの投資を重視し、その結果、高い価格設定すなわち高い利益率を実現している。(p141)
ROMI分析の最初のステップは、事業のベースケースを見極めることだ。現行のやり方を続けた場合に期待される収益や費用がどのような水準かを理解するということだ。既存事業を理解するこのプロセスは事業環境分析と呼ばれ、ROMIフレームワークの第1ステップだ。(p164)
スコアのトラッキング→トレンドデータを使っての将来予測→正確な予測は不可能なため、起こり得る事態を幅で捉える(p173)
データドリブンマーケティングのリーダーであることは、サッカーチームのオーナーであることに似ている。選手をトレーニングしたり、プレイの指示を出したりはしないが、チームの運営に必要な金銭面を管理し、チケットを売ってスタジアムを満員にすることが仕事だ。ゴールポストが正しい場所に設置されているか、チームが正しい課題に取り組んでいて、得点をするための合理的なプランがあるかを確認する必要がある。(p300)
企業の持続可能な競争優位性とは模倣が困難な一連の活動から生まれるものである。(p311)
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