
【読書記録】奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。
感想
尊敬する中川政七商店の元社長、中川淳さんの著書。
同郷ということもあり、勝手に親近感を持っています。
私は今、勤めている会社で新事業の立ち上げに関わっています。
BtoBしかやってこなかったのですが、初めて本腰を入れてBtoCのブランドをつくるということになり、希望もあってそれに携わっています。
元々大変だということは分かっていたつもりですが、やってみると、思っていた何倍も大変で、やることがとにかく多い。
個人事業主ではないので、新事業はコケても最悪死にはしません。
そんな恵まれた環境なので、完全にゼロから事業を作る人とはまた違いますが、日々考え、動き、反省を繰り返しています。
そんな中で、私は中川政七商店の会社としての姿勢や、商品に魅力を感じて、中川淳さんの書籍は数多く読んできました。
そしてそれを、自分なりに今の新事業立ち上げに活かしています。
中川さんは、自分の会社を立て直していくのはもちろん、伝統工芸業界自体を盛り上げていかないと先はないと考え、さまざまなメーカーとコラボしています。
しかもただコンサルするだけでなく、自社で大日本市というバイヤーを呼ぶ見本市を開き、最終的に売るところまで面倒を見る。
私もこうした中川さんの在り方には強く影響されました。
私は森林や林業、家具という分野で生きてきました。
自分だけが良ければという考え方では、業界自体に先はなく、いずれ自分たちも沈んでしまいます。
それではいけない。
私一人では微力だけど、変わるきっかけにはなれるかもしれない。
そう思い、新事業とコンセプトにはそんな想いを込めました。
私は直接中川さんとは会えないけれど、本を通して話を聞ける感覚があります。
こんなところが、読書の良いところです。