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美月/コピーライター
2023年12月19日 18:11
会社帰り、電車が遅延していた。申し訳ありません、と駅員さん。あなたのせいじゃない。誰も悪くない。そう思えるくらい穏やかでいられる日が、すこしでも多い人生がいい。待合室で吐く息が白い。降ってはいないのに、雪の匂いがする夜。毎月の断片日記も、気づけば6回目。エッセイを書くのがこわいくせに、よく続いたものだ。かつて、5年間毎日小説を投稿していた。今はお休みしているが、今年は久しぶりに長編を書き
2023年11月26日 11:55
冬はつとめて。いやいやいやいやいや寒すぎる。つとめてなんて寒すぎる。布団を出るのに覚悟が要る。何食わぬ顔で冬が来た。11月の、日々の断片。◯住んでいない街を徘徊するのが好きだ。読めない地図は見ず、ただ気になる方へふらふら歩いていく。このあいだは、ちいさな韓国風居酒屋を見つけた。看板に「今日もおつかれさま(にっこりマーク)」と書かれていたのに惹かれて、思わず入ってしまった。コピーライティング
2023年10月29日 17:53
◯紅葉をたくさんみた。みさせてもらった、が正しいかもしれない。仕事だったり、友人に誘われたりで、紅葉と接する機会がたくさんあった。自然の生み出す赤には、どうしてこんなに深みがあるんだろうと思う。蓄積された歴史によるものなのか、堂々たる威厳ゆえなのか。わからないけれど、わからないからこそ圧倒され、言葉を束の間剥奪される。取り戻そうと藻掻きながらシャッターを切り、ため息をつき、ただ、すごいなあと
2023年8月3日 21:37
追憶。あっ、と言うまもなく、と言うまもなく、終わった7月。あまりにも夏だった。夏はいつも短命だ。どうしようもなくまぶしくて、濃い影を残して去っていく。これは7月の断片。断章。***◯日人生で経験できる夏には限りがある。ふっと気づいて、焦燥感に襲われた。私は夏が好きだ。いのちの気配が濃いところも、終わりの匂いが強いところも。どうしよう。また夏が去っていこうとしている。待って。私は夏が好
2023年8月27日 14:48
8月も過ぎるのがはやかった。今月も断片的にふりかえり。いつかの自分にあてた備忘録です。某日-1大人の写真部に参加。軽井沢と小諸へ撮影に行った。メンバーのなかにはお世話になっている人も、初めてお会いする人もいた。みんな大先輩だから、私なんかがいていいのかどきどきしていたけれど、カメラを持って街を歩いているうちに、そんな不安は消えた。楽しかった。夢中でシャッターを切っていた。写真はおもしろ
2023年10月1日 12:50
長編1本、短編2本、詩1本。9月末に脱稿した。この1か月間、ほんとうにずっと書いていた。小説の執筆はいつもいのちがけだけど、今回は人生で一番いのちがけだった。*6万字弱の長編を書くには、自分の記憶や傷や熱とひたすらに向き合わなければならなかった。全時間軸の自分と話をした。いつの自分も、どの世界線を選んだ自分も、ちゃんと救われてほしかった。どうか届いてほしいと祈った。あのときの自分に