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“紙の”本好きにはたまらない!奥深い世界【ようこそ魅惑の書籍用紙の世界】
書籍の“用紙”に焦点を当てた企画展「ようこそ魅惑の書籍用紙の世界」に行ってきました。ニッチすぎるこの世界、アナログの紙の本好きにはたまらない空間。なんとも素敵なひとときでした。
場所は市ヶ谷駅から徒歩15分ほどにある、市谷の社 本と活字館です。
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館内1階は活版印刷の展示を行っていて、そちらに惹かれていたのですが、まずは本日の目玉の企画展のために2階へ上がります。
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久しぶりに機械工学科としての自分が現れました。
ときめく〜✨️
そこにあるのは”紙”のみ。
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表紙や裏表紙用の紙を除くと、60種類もの「書籍用紙」がずらりと並んでいました。1種類につき一人1枚まで。自由に並べて持ち帰ることができます。
お気に入りだけを取るも良し、全部取るも良し。
紙を捲っては手に取るを繰り返すのみ。
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こうやって比較しないと分からないことがたくさん。
同じ分類でも、質感、手触り、薄さ、重さ、テカリ…が全然違うこと。これはすごく手に吸い付くなとか、薄くて触るの怖いとか、なんだか厚いなとか、ザラザラからつるつる、さらさらまで。
紙って、紙なのに、それも書籍用紙だけなのに、
こんなにもたくさんの種類があることに感動です。
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好きな手触りや、それぞれある名称に「かっこいい」とか「おしゃれ」とかそんなことを言いながら、ひたすら手に取る。
ほぼ真っ白な紙が並んでいるだけなのに、なんでこんなにワクワクするんだろう!ひとつひとつの紙を丁寧に味わいました。
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最後には表紙と裏表紙を付けて、簡単に糊付けしてお土産になりました。自由帳ゲットって感じです。
ただのほぼ真っ白な紙約60枚
でも全部違う種類の紙
なんだかほっこりしました。
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二階から一階まで、他のスペースは活版印刷の展示があります。『銀河鉄道の夜』ジョバンニがしているお仕事が、活版印刷の文字拾いなんですよね。
『銀河鉄道の夜』大好きで、文字拾いやってみたかったんですよ。だからもうドキドキワクワクして!
小さな小さな1文字に想いを馳せました。
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技術を4年間学んだ身として、この小さな1文字がどうやって作られているのかとても気になりました。
今ならレーザー加工で繊細な加工もできますが、レーザー加工なんて無い時代。手で彫るのか…と想像するだけで、それは人間の成し得る技では無い気がしていました。
その気になる加工方法は一階で解決できました。モヤモヤしなくて良かったと、私としては安心です。
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この一つ一つを作るのにも、たくさんのエンジニアたちが丁寧に作っていったことを想像します。やっぱり技術の世界は面白いなと思います。
大好きな宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』という文学と
学んできた機械工学のド理系の知識が絡み合って
どっちも好きで、知ってて良かった…!ととても嬉しくなりました。ときめいた。ワクワクした!
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繊細な技術を一人で興奮してふんだんに味わいました。文学も理系も好きな人っていないのよね。だからひとりで浸ります。
最後にはパネルで文字拾いを体験できました。職人さんの拾う速さに目が点になります。宮沢賢治の詩で、自分で文字を拾って活版印刷できるワークショップもあるみたいです。所要時間4時間半…
いつかやってみたいですね。
ここで「そういえば尾道に活版印刷できるところあったよな」と思い出しました。あ〜、そろそろまた広島に行きたいな。次回はそこに行きたいと思います。
今回の展示会は2025年2月16日まで。
土日は予約制です。おはやめに。
▼公式サイト
▼企画展「ようこそ魅惑の書籍用紙の世界」ページ
(会期2025年2月16日まで)
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