リケジョへ。理系になりたい女子たちへ。理系は楽しいよ
かがみよかがみさんの8/21女子大生の日の企画でのわたしが理系を選んだ理由、選ばなかった理由にて、大賞を頂きました。
私のエッセイは「書きたい時に書く」思考なんでけど、このテーマを見つけた時には「これ絶対に書きたい!」と超勢いで書き始めていました。
私は数学は苦手で、理系に憧れて諦めきれなくて、理系に進んだ、文系脳の人間だからです。
本が好き。小学生のときの好きな場所は図書室。教科書も何度も読んだ。漫画も小説も、分野問わず読んだ。成績の良いものは上から社会、国語。できないものは数学。
そんな私だから理系に進むことに抵抗あったし、何度も文系に行こうと思ったし、理系に進んでもこの学科(機械工学科)で良かったのかと思うことはたくさんありすぎました。
ただ光栄にも大賞を頂いたことですし、この機会にもうちょっと書いてみたいと思います。
文系脳だけど理系に憧れる
実際の理系はどんな世界なのか
数学苦手だけど理系に行きたい
理科は好きだけど数学は嫌い!
な方に読んで頂きたい記事です。
エッセイを読んでいただけると、より内容が分かると思います。
幼い頃から本が好きでした。漫画、伝記、雑学、小説、心理学、勉強法、地球の成り立ち、日本酒、チーズ、宇宙、ロケット…漫画でも小説でも、専門書的なものまで。食わず嫌いで気になったものは今でも何でも読みます。
好奇心旺盛なんでしょう。本の同時進行も当たり前。違う分野を読むのも当たり前。知識に貪欲なんだと思います。だから当たり前のように、国語は好き、歴史も好き、理科も割と好きでした。本好き×好奇心×知識欲の結果です。
ただ、ほんっとうに数学だけはできなかったのです。出る杭は打たれるの逆です。凹みすぎていた。
ただ私は化学と出会って変わりました。
「これもっと知りたい」
今ある知識だけで読める本じゃ、きっと気が済まない。とことん学んでみたい。
「でも、数学が…」
そこから勉強法について学び、勉強法を変え、なんとか数学も同じくらいできるようになりました。勉強法も体系化されているので書けるのですが長くなるので割愛します。知識欲があったり、勉強法それなりにする人であれば、中高レベルの数学くらいは恐らくできるようになります。
おかげで高校進学後は「あなたは理系だよね」と言われるまでになれました。絶望的にできなかったし、私が数学できるようになる未来があるなんて思いもしなかった。だから努力次第でどうにでもなるんだなと心のどこかで今でも思えるのは、この経験のおかげだと思います。
総合大学とはいえ機械工学科。エッセイにも書きましたが男女比は9:1くらい。これでも私の代はまだ多かった。
覚悟して入ったものの、それでも現実は辛かった。普通に授業受けて、課題出すくらいなら大丈夫なんです。最低限は話してくれるし、男女差を感じさせない会話をしてくれる人もいます。
でも、サークル活動では男女差が顕著に現れました。「これやりたい!」と言っても連絡が送られてこない。ちょっと質問しても一言くらいしか返してもらえない。あんまり話に行くのもな〜と思わずにはいられないオーラを感じる。男性だけの輪には入りにくい。入れない。入部1年目はコロナ禍でオンラインだったので大丈夫でしたが、ガッツリできるようになった2年目は辛かった。やりたいことが思うようにできない。その原因が自分ではなく男女差にあること。ずっと感じる疎外感。
それでも、いつかを願って活動を続けました。
そして私は部活の運営する立場につきました。
先輩にお願いされた形ではあったものの、女性初のこの立場です。これを活かさなければ、と使命感に駆られました。「女性も男女差関係なく活躍できる場をつくる」と。部の運営、そもそもの部の活動にも力を入れ、新歓で女子を獲得し、女子の輪を作るところからはじめよう。そうしてできたのが運営の男女差1:1のサークルでした。
こんなの簡単じゃない。
私に行動力があるのは確かだと思います。
人を巻き込む・惹き付けるようななにかも、無意識のうちにしているのかもしれません。ただ、環境は自分で動けば変えられるとも感じられるような経験でした。そこまでする必要ない時もあれば、私には「ここ」しかなかったから、そうするしか無かったんです。
1人でできないことは誰かとすれば良い。
機械工学科なんていう男性社会の業界で男女差1:1で活躍できるサークルを作れたのは私だけの力では無い。周りの人あっての、あのサークルなのです。
リケジョへ
理系になりたい女子たちへ
あまり話してくれない男子も一部にすぎません。機械工学科とか物理学科とか、あまりにも男性ばかりの世界があることも事実だけれども、全く話してくれないなんてことありません。今までと同じ、普通に話してくれます。私の大学生活は真ん中にサークルがあったから、サークルの人との関わりがめちゃくちゃ大きかったけれど、授業だけしか合わない人も、ペアやグループで一緒に取り組んだ人とよく連絡を取ることもしていました。真夜中に電話して聞くこともありました(コロナ禍もあったからね)。だから私のサークルにいた「あまり話してくれない人」はほんの一部分に過ぎないことは知っていて欲しいです。
それでも確かに大変であることはおそらく事実。でも男女差を理由に理系を諦めるのは絶対にもったいない。好きなことを選んで、学べる環境化にいられるのは大学・専門が最後なんです。だから「好き」なら「学びたい」なら、男女差も進路も考えずに、勇気をだして選んで欲しいと思います。
私は結局理系と関係ない仕事を選びました。
でも理系のレポートやツールを使ったことは活きている。頭の使い方、優先順位の付け方、いろんな些細なことが活きていると感じます。
大学や専門のような場所でしかできないこともある。あれだけ設備が揃って、時間の制約も無く、お金もほぼ使わずに、私はロケットを作り、打ち上げに二度も携わりました。こんな人生あまり無い。そんな超貴重な経験がちょっとの勇気とアルバイトで賄えるお金だけでできるのって、本当に今、大学生・専門学生だからこそ、なんだと思います。
だから、「好き」なら「学びたい」なら
どうか理系への夢を諦めないでください。
理系は楽しい。大変だけど、辛いけど、楽しいです。
理系に進む女性が増えてくれたらと私は願っています。