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やっぱりぜんぶ夢物語だったのかな

大学を卒業して半年が経った。
もう遠い、遠すぎる。

働いてまだ1ヶ月しか経たないのに、大学生の記憶がもう薄くなっていることを感じる。あの時、あの瞬間のエネルギーはどこへ行ってしまったのだろう。

大学生のほとんど、私は情熱の塊だった。
毎日すぐそこにロケットが転がっている日々は、憧れの生活で、いつまで経っても慣れることは無かった。何をするにも面白くて、発見があって、ロケット部での活動は、まさに私の情熱だったのかもしれない。

バイトをはじめたきっかけは、その打ち上げや試験の交通費や遠征費に充てるためだった。私はロケットの頭からおしりの部分まで、全行程を知っている。広いが故に浅いけれど、それでもどこに何が積まれ、どのような意図でそこにあり、それが何をするのか、大体のことは分かっているつもりだ。
それに、打ち上げや各試験の運用もそれなりに分かる。ロケット最大のイベントの打ち上げは、どこで誰が何をしているのか、状況を見れば今どのくらい進んでいるのか、それなりに理解できるくらいには、広々と関わった。


ロケットについて知りたい

それだけで選んだ大学の学科は、それだけで終わってしまった。そこからの未来は私にはもう無い。それは私が捨てたんだ。でも、ロケットそのものや内情を知った上で選んでいるんだ。悔いは無い。けれど、やっぱりあそこでもっともっと、やりたかったことはある。私の夢はまだあそこにいる。

だからだろうか。私はサークルのSNSはどうしても見に行ってしまう。私の研究の続きがSNSにあがることを願っている。今、私の夢はどこまで進んでいるのだろうか。今年の打ち上げはできるのだろうか。


どれだけ考えて、どれだけ思っても、私はもう戻れない。もう夢のままで、私は見ることしかできない。

ロケットに囲まれた日々
やりたかった研究

いつ、どこにいたって困難は付き物だから、大変なこともあったけれど、今も思うくらいには楽しかったんだ。私は生まれて初めて「あの頃に戻りたい」なんて思ってしまっている。後悔は無くても、またあれだけの情熱を注ぎたい。ロケットがその辺に転がる生活をしたい。

今の私の中身は全然空っぽじゃないけれど、それでも欲するほど、好きだった。楽しかった。


少しの後輩たちが私のnoteを読んでいることを知っている。サークルの人たちには1人を除いて言ったことないのに、なんで知られているのかは分からないけれど。このnoteも読んでいるのだろうか。

今を楽しんで、精一杯頑張ってね。
今の私にできることは、もうそれだけ。

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葵月みず
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