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未来を不安に考えすぎなんです

彼くんが車を買いました。「買うかも」となった時、私は酷く不安になりました。

マニュアル車嫌だな、乗りたくないなぁ。
たぶん乗らないなぁ。

彼くんは欲しかった車だし、車ばかりになって、私は避けるようになって、距離ができちゃうんだろうな。

そんなあるか分からない未来を想像して、めちゃくちゃ不安になって、帰り道は泣いていました。

私と彼くんは逆の方向に進んでいくことが目に見えている。だって2人とも譲れないことだから。私は夜のドライブが無くなってしまうことも寂しいけれど、彼くんと車で遠出するために取った免許もしばらく使わずにペーパーに向かうんだろうなとか、車で広島や大阪巡ったの楽しかったけどあれもしばらくできないんだろうなとか、そんなことぼんやり考えた。

そしてついに12月に車がやってきました。
私も連れられて車を取りに、また名古屋まで行きました。車の備品を入れ替えたいとかで、私も久しぶりに工具を持って、作業しました。

かなり遅くなった帰り道、SAでラーメンをすすりながら思いました。たぶん、車が変わって突然、2人の向く方向が変わるなんてこと無いんだろうな。

その時思っていたことは恐らく当たっているんだと思います。車はマニュアルになりました。でも、彼くんはかなり気をつけて運転してくれるし、私もそれに慣れ始め、結局はまた、大好きな夜のドライブに行くことになりました。例の仕事終わりにってやつです。

彼くんが車ばかりに気を取られてしまうかもしれない。私はマニュアルがとんでもなく嫌かもしれない。そしたら2人で車に乗る時間は減って、違う方向を向いてしまうんじゃないか。

それは私の不安を未来に描いて空想しただけの、妄想でしか無かったんです。確かにその未来に行く可能性はゼロじゃない。でもいきなり変わるなんてことはきっと無くて、あるとしても徐々に。それは私たちの終わりの合図になるかもしれないけれど、向き合い続けることを気をつけてさえいれば、突然に、はありえない。

ありもしない未来に不安になって、怖くなって、私は可能性の低い未来に嘆いていただけだった。

たぶん私はずっとそうだ。あるかもしれない未来に怯えて、いつもならスイスイ進む道も突然恐ろしくて進めなくなる。躊躇する。

私の持つこのリスク回避能力は役にも立つけど、全くあてにならないときもなる。未来なんてなるようにしかならないんだから、もっと気楽に生きてもいいんじゃないか。未来に悲観しすぎなくていいんじゃないか。

そんなことを、夜のドライブでラーメンを食べながら思うのでした。

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葵月みず
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