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『裸の聖書』36. 聖書の神とその敵対者サタンという発明 -3

こんにちは、もんぱちです❣
情報戦争につき、必要な情報をできる限りお届けするため『裸の聖書』を翻訳して拡散しています。

霊的な存在として理解される神はヘブライ語の聖書には存在しない。
けれど、エロヒムは頻繁に登場する。
ラテン語に翻訳されたとき、エロヒムは人為的に「神」と訳された?
「永遠なる者」は「未知」の誤訳?

翻訳って、読み手が元の言語を少しも理解することができなければ、書き手である翻訳者のやりたい放題が可能ってこと、、、
識字率が低く機械翻訳などないカリ・ユガ時代の産物である現代の聖書。
翻訳者の責任は重大なはずなのに、単なる誤訳とは思えないよね?

前回の記事はこちら↓↓↓

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聖書の神とその敵対者サタンという発明 -3

「わたしたちが理解している『神』という言葉は、紀元4世紀に聖ヒエロニムスがラテン語に翻訳して初めて聖書に登場する。」とビグリーノは説明する。
それ以前は、この言葉は旧約聖書には存在しなかったのだ。
ラテン語で『デウス(Deus)』という表現を導入したのはヒエロニムスである。
この表現はギリシャ語の『テオス(Theos)』に由来する。
そして、唯一の神という考えが地中海文化圏に浸透する以前は、どの『テオイ(theoi、theosの複数形)』を指していたのか、何人の『テオイ』を指していたのかもわかっている。
「しかし、注意して欲しい。もともと『テオス』は名詞ですらなく、単なる形容詞だった。『空間内を素早く移動する行為』を意味する。星がそうであるように。」
まるで神々が本質的にはただの守護者であり、並外れた能力を持つ監督者であるかのようだ。

今日でいう神のもとになる概念を聖書に導入した?という聖ヒエロニムス、wikipedoaより

「神学が『デウス』の概念を入念に作り上げ、今日のような神へと変化させたのは後になってからのことだ。」
重要なのは、この考え方が約1600年前に聖書に記されたということだ。
「そうだ、しかし実際には、超越的で霊的な存在として理解されている神を表すヘブライ語は存在しない。」
原語で読むと、このことがはっきりとわかる。
「聖書では、どちらかと言えば、常に言及されているのはエロヒムである。」
ヤハウェのように、しばしばイェオワ(Yeowah)とも呼ばれる。
エリオンもいれば、エル・シャダイもいる。
では神はどうなのか?
テキストには登場しない。
「神とは、エロヒムという用語を翻訳するために人為的に使われた言葉であり、その本当の意味はわかっていない。」
ビグリーノは確信している。
「今日、エロヒムという単語を正しく翻訳できる人は世界に一人もいない。」
現代語に翻訳されたわたしたちの聖書には、もうひとつ頻繁に登場する用語がある。モスト・ハイ=至高の(=神、 Most High )だ。
「言うまでもない。『至高の (Most High)』は絶対的な最上級語であり、聖書の用語では 『エリオン(Elyon)』を表している。しかし実際には、単に『上におられる方』という意味だ。」
翻訳者の説明によれば、エリオンは、例えば村の上方部や家の上階を示すのにも使われる。
しかし、詩篇82篇では、エロヒムたちの集会でエリオンが直接言及されている。彼は彼らの最高の指導者のように見え、実際、集会を主宰している。彼は、彼らに忠告し、警告さえしている:権力を乱用し、人間を横暴に扱おうなどと考えてはならない。この有名な一節で、エロヒムたちは自分たちがアダム人と同じように死すべき存在であることを思い起こさせられる。
このテキストに『至高の神』という表現が適切かどうかは疑問である。いずれにせよ、ヘブライ語では最上級でもなく、ましてや絶対的なものでもない。
では『全能者( the Almighty )』についてはどうだろう?
「この場合もまったく純粋な空想だ。『全能の(almighty)』という用語は、エル・シャダイの訳語として使われている。」
この言葉は創世記第17章で初めて登場する。
『わたしはエル・シャダイである』と彼は自己紹介しながらアブラハムに言う。
では、エル・シャダイとはどういう意味なのか?
「カトリックの解釈自体に述べられているように、最も可能性の高い意味は『草原の主』だ。」
つまり、エリオンは『至高の神』、エル・シャダイは『全能の神』ということになる。

エル・シャダイは「全能の神」ではない

『永遠なる者(=神、the Eternal)』についてはどうだろう?
「またしても恣意的な解釈だ。『永遠(eternal)』はヘブライ語『オラム(olam)』の誤訳であり、これは『未知』のみを意味する。オラムは時間を意味することもあるが、多くの場合空間を意味する。詩篇の一つで、ヤハウェは『オラムの主』と言われているが、それはおそらく、ヤハウェの出身地が未知であったことを意味している。」
未知である。永遠ではない。
「永遠という概念は、実際古代セム文化にはない。『主(Lord)』は(『永遠なる者(Eternal One)』とともに)ヤハウェを翻訳するのに使われる用語の一つだ。」
ヤハウェという言葉の起源について、わたしたちは何か知っているのだろうか?
「未知であるがゆえに、さまざまな仮説がある。元々はどの言語で発音されていたのかさえわかっていない。」
心強い事ではないだろうか?

一度立ち止まって深呼吸する時が来たのかもしれない。
要約しよう:聖書に『神』は存在しない。
エリオン、エル・シャダイ、ヤハウェ、そしてケモシュミルコム(モレク)(ベルゼブブベルフェゴール、いやむしろバアル・ザブブとバアル・ペオルか)を含む他のエロヒムが存在する。
もちろん、『至高の神』、『 永遠なる者 』、『全能者』が本当に旧約聖書に登場しているかのように偽り続けることもできる。
ルアックの代わりに『聖なる霊』が、ヤハウェのカヴォドの代わりに『神の栄光』が存在すると信じることもできる。
哀れなイブを誘惑した喋る蛇というディズニー風のキャラクターが本当にいたと信じることもできるし、リンゴが実際に存在したと信じ続けることもできる。
しかし、それは真実ではない。
リンゴは存在しなかった。エデンは地上の楽園ではなかった:『ガン』は一種の保護された実験的繁殖ラボだったのだ。
これらのページには、宇宙創造についてのヒントは何も見当たらない:『創造する』という動詞の痕跡はまったく見当たらないのだ。そして、美しいヘブライ語の『ベレシト』は、おそらく『この物語の始まり』を意味し、『時の始まり』ではないのだ。
わたしたちは『エジプトの災い』の呪いを信じることもできるし、カメルーンのニオス湖やコンゴとルワンダの国境にあるキブ湖のような、アフリカの湖岸での壊滅的なガス放出に関するニュースを読むこともできる:突然、水面が血のように赤く染まり、致死的なガスが発生し、湖岸の住民に大惨事をもたらし、出エジプト記に描かれているような、家畜にまで及ぶ悲惨な連鎖を引き起こしたニュースだ。

エジプトの災い、wikipedoaより

何を信じたらよいのか?
ヘブライ語の解釈でさえ、『ヤム・スフ:葦の海』のような表現の正確な意味に対する認識が常に反映されてきた。紅海のモーセの物語については一度も言及されていない。
サタンについても同じことが言える。聖書には、邪悪な者の痕跡はなく、『闇の王子』もいない。
同様に、ユダヤ人学者たちはアダム人が遺伝子クローンと操作によって作られたことを常に知っていた。そして、ケルビムとセラフィムが決してかわいい童顔の天使ではなく、むしろ技術的で機械的な物体であることも知っている。
わたしたちは誰の言うことに耳を傾けるべきか?
マウロ・ビグリーノは、わたしたち自身でそれを決める必要があると言う。
「わたしはいくつもの会議で繰り返しこう言ってきた。わたしの言うことも信じないで欲しい、と。しかし、自分のために聖書を読んでみてと言うときは、信用してほしい。多くの興味深い発見があるだろう。少なくとも、わたしにはそうだった。翻訳をしていると、多くの伝統的な意味が崩れ去っていくように思えた。しかし、別の物語が形を形成し、姿を現し、そしてそれは劣らず魅力的だ:それはおそらくわたしたちの物語だ。わたしたちの真の起源についての物語、つまり何のフィルターも通さずに読めば、無数の欠点や矛盾があるにもかかわらず、聖書はそれを正直に物語っているように思えるのだ。
真実の物語?
「誰もそれを確信を持って言うことはできない。繰り返すが、旧約聖書には出典がない。わたしたちにはわからないのだ。」
一方、わたしたちの聖書翻訳者が提示した物語は、極めて妥当だ。これは非常にまじめな物語であり、真摯さは計り知れない。後に神学が霊的な神性へと変貌させた人物について語るとき、その最も残酷な詳細まで躊躇なく述べられている。もし彼らが全知全能の愛に満ちた優れた存在を称えたかったのであれば、戦争や虐殺、幼い少女、人身御供、内臓をえぐり取られる動物の脂肪について語ることは避けたはずだ。
聖書の物語は、わたしたちの最も遠い過去の多くの側面に光を当てることができるかもしれないが、それには一つ条件がある:それは、わたしたちの時代やそれ以前の時代のイデオロギー的、文化的フィルターから自由であることだ。
科学者によれば、地球は46億年前から存在している。
しかし、わたしたちの起源を『明らかにする』と主張する偉大な宗教は、わずか2,500年の歴史しかない。
3,000年にも満たないのだ。46億年とは対照的だ。
この事実の重大さを、あなたは理解できるだろうか?

46億年の歴史を持つという地球と、天地創造を語る3千年にも満たない歴史の聖書





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奇妙で恐ろしい天使たち -1へ続く**********************************************************

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