#195 市川実和子『Pinup Girl』でクイズ
#大滝詠一 が生前最後に他者のためにプロデュースしたのが、女優 #市川実和子 のこのアルバム。
いまじゃ、だいぶプレミアムで、私も聞けてなかったが、やっと、蔦屋のレンタルで聞くことができたので、感想を。
と思ったのだけれど、趣向を変えて。
大滝詠一が作曲したのは「ポップスター」と「雨のマルセイユ」の2曲で、これはもう知っていた。
他の作曲陣も豪華で、 #井上大輔 #細野晴臣 #平松愛理 #杉真理 #鈴木 慶一 #筒美京平 とのこと。作詞は、だれか分からないけど、小野小福、という人(連名??)だったと思う。違ったら後免。ググると答えが見えてしまうかもしれないので。
これら作曲家を、「効き耳」して当ててやろうという趣向です。音楽ってこうゆう風に聞くんだぞと教えてやるわー。
間違う気がしない。
では、レッツゴー(昭和だなぁ)。
1.ポップスター 作曲:大瀧詠一
これは確定。言うまでもなく、いまの日本の音楽シーンから見ても異質であり、時代的には普遍であるという、つまり、最高の曲。いろいろ語れるが、今日は先へ進もう。
2.Do You Wanna Play Game 作曲:鈴木慶一???
残念ながら、鈴木慶一、という人を良く知らないのだ。作風も分からない。だからこそ、消去法で、一番聞いたことないような曲を、彼の作曲とする。バンドの人ですよね。骨太のバンドの人は、コード進行はシンプルであることが多いので、そういった意味でもね。しかし、この歌詞は、ちょっといただけないなぁ。
3.ガラスの林檎 作曲:杉真理???
平松愛理と迷った。杉真理に決めたのは・・・
①平松愛理が6/8のリズムを使うことは少ないということ(大ヒット「 #部屋とYシャツと私 」は、6/8と解釈できなくもないが、どちらかとワルツというべきだろう)。
②作曲の型がしっかりしている(循環コード風である)。平松の作曲はもっと直感的である。
③弦の編曲が昔のイージーリスニング風である。などなど。
4.4回目の卒業式 作曲:平松愛理???
イントロが、ピアノの演奏と一体した感じがあるので、ピアノで作曲している人だろうと。もちろん、他の人もピアノで作曲しているけれど、「プレイヤー」として演奏のしやすさも自然と考慮に入った「ピアノ演奏用の作曲」といった感じで、だったら平松愛理かなぁと。あと、「部屋Y」でも見せた、お得意の「Bm7-5」も使っている。
彼女のオリジナルアルバムでは、元夫の #清水信之 さんのサポートもあり、ものすごい多彩なリズムを駆使した編曲をされていたけれど、平松さんの自然の歌い方のリズムは、こういった、緩い8ビートなのではないかなと。
5.遠い夜空の打ち上げ花火 作曲:筒美京平???
うーん、これは、筒美京平かな。マリンバとか編曲に指示するあたり、超越しているというか、時代遅れというか。筒美さんも、わりとAメロなんかは、オールドのポップスの型を守るんだけど、そこからサビに向かって、崩してゆくんだよね。あと、ベースラインなんかは、しっかりとした定石を弾かせているし、このあたりの「最後の最後の譲らない場所」を守るあたり、筒美さんっぽいと。
6.22才のMellow 作曲:杉真理???
これ、すごくいい曲ですね。これも杉真理じゃないかなぁと。やっぱり、型を遵守しているし。その中で、最大限の美しさを盛り込んでいる。メロディラインが本当に素晴らしい。間奏部の「ううーー」というスキャットも、意外性があって感動。編曲も、フルートと弦とギターの絡みが見事です。AOR的な美しさだけではなく、アコースティックを織り交ぜた、あまり昨今のポップスでは感じたことのない美しさ。市川実和子さんの歌もものすごくフィットしている。ベストトラックの一つでしょう。
7.雲に隠れて 作曲:細野晴臣???
これは、細野晴臣、だと思う。ペダルトーンならぬ、ペダルコード(ずっと同じコードを弾き続ける、ワイの造語ですが)がすごく印象的。彼が #はっぴいえんど の時に発表した「夏なんです」と同じ情景が浮かぶ。「これで音楽としていける、そして革新的である」と確信を持てるだけの音楽の知識の裏付け、そういったものを持っているのは細野さんしかいないかなぁと。
あと、歌詞の「ですます」調も、「夏なんです」を想起。このアルバムは、詞先と詞後が混ざっていると思いますが、この曲は、たぶん詞後。細野さんだから、ということで、小野小福さんが、わざと「ですます」で詩を付けたんだと予想します。
8.雨のマルセイユ 作曲:大滝詠一
これは、大滝師匠確定。この曲もまた掘り下げたいけど、まあ、今日は手短に。「恋するカレン」「冬のリヴィエラ」「Tシャツに口紅」「恋する二人」「幸せな結末」と全く同じ路線の曲。市川さんの低いところで歌わせて、声がかすれているので、大滝作品で「一番演歌を感じさせる」作品だと勝手に感じております。
9.愛の干物 作曲:井上大輔???
消去法で、井上大輔かなぁと。ちょっと彼の作品にしては「冴え」が少ないかなぁとおもうのだけれど、言葉の畳みかけ方や、16ビートでファンクな風味など、彼しかいないかなぁと。
10.噂のピンナップガール 作曲:筒美京平???
最後の曲。簡素なコード進行、クリシェなリズムでの決め、シンプルなコードだけでの転調など、見事だなぁと思ったので。こういった引き出しのスイッチングの器用さは彼の作風かなぁと。あとは、詞先でも定型メロディに押し込んでしまう無理無理さも、彼がときどき見せるので、そうかなぁと。
以上である。さて、答え合わせをしてみます。
答え合わせ
(ワイの予想→本当の作曲家)1.大滝詠一
2.鈴木慶一 → 鈴木慶一〇
3.杉真理 → 平松愛理×
4.平松愛理 → 杉真理×
5.筒美京平 → 井上大輔×
6.杉真理 → 平松愛理×
7.細野晴臣 → 細野晴臣〇
8.大滝詠一
9.井上大輔 → 筒美京平×
10.筒美京平 → 鈴木慶一×
2問正解。こんなもんっす。とほほ。
しかし、ワイの平松愛理が2曲書いてただなんて、うれしいなぁ。
#日記 #コラム #スキしてみて #音楽 #音楽レビュー #邦楽 #邦楽名盤 #名盤紹介 #買ってよかったもの