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#184 大滝詠一『B-EACH TIME LONG』
#3月21日 は何の日か知ってる?
そうだね、 #大滝詠一 のお布施の日だね!
というわけで、今年の3月21日は何が出るのかなと調べたら、なんと『B-EACH TIME LONG』の40周年版!!
これは虚を突かれた。このCDは本人があまり愛着がなかったのか、CD選書盤は長らく品切れのままだったからだ。
リスナーにもあまり人気ないのか、中古市場でも割と安価で手に入った。
私は、これが好きなのだ。ドライブのお供に必ずなっている。
タイトルからわかるように『A LONG VACATION』と『EACH TIME』のベスト盤的内容だし、もちろん、『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』からの曲も入っている。80年代の大滝詠一を総括する唯一のベスト盤なのだ。
かつ、これが独特なのだが、『ナイアガラソングブック』という、大滝詠一の楽曲をオーケストラで奏でた作品があるが、その一部分がイントロにくっついている。これがまたいいのだ。この作品も好きなのだ。「好き×好き=大好き」ってことになる。
(実はこの『ナイアガラソングブック』も今回40周年版として出る。これももちろん買う)
ただ、ちょっとつなぎが雑で、いきなり音の雰囲気が変わったりで、そういうところで人気がないのかもしれない。大滝詠一のこだわりのある仕事とは思えないと思う聞き手もいるのかもしれない。
このあたりの「つなぎ」が最新の技術できれいになってたらいいなぁと個人的には思う。すでに大滝がいない中でのマスタリングという「聖域」に踏み入れてしまっているわけだし、とことんやってほしいものである。
もちろん、ボーナスディスクも楽しみだ。選書盤は、さすがに音がすこし頼りない感じになってきてしまっているので、新規マスタリングも大期待だ。
ひねくれ者と言われるけど、オーケストラのさみしい前奏が入った「Water Color」が、すごくグッとくる。あまり注目されない曲だけれど、この曲がないと、アルバムに深みが出ない。松本隆の詩も素晴らしい。「銀色のジェット」も、このアルバムの中にあることで、その素晴らしさに気づけた。
しかし、死去してから毎年何かが出ている、そんな人いるだろうか。売れるからこそ出るわけだし、それを語る人がいるからこそ、新しいファンもついてくる。そして、大滝の音楽は次世代へ引きつがれてゆく。
こんなに愛されている音楽家がほかにいるだろうか。大滝詠一と同じ時代を生きれたこと、彼の発言をリアルタイムで「読む」ことができたこと、自分の中で一生の宝になっている。
↓アマゾンのメガジャケ付きはすぐに売り切れるのでお急ぎを。
↓昔の選書盤