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#179 スティービー・ワンダー『キー・オブ・ライフ』
#スティービー・ワンダー の、特に『インナービジョンズ』、『フルフィリングネス・ファースト・フィナーレ』、そしてこの『キー・オブ・ライフ』を聞いた後に、それでも音楽を作ってゆこうと思う作曲家がいるとしたら、相当感性の乏しい作曲家だろう。
これを聞いた後、いったい我々に何が残されているんだろう、と感じるのが普通だ。
それくらい、スティービー・ワンダーの全盛期の仕事は天才としか言いようがない。
『キー・オブ・ライフ』は、全2作と違って、外部のミュージシャンを多用した(前2作は、ほぼ自分ですべての楽器を演奏した・・・天才って・・・)。そういった意味で、スティービーの魂の具現、という意味では前作に劣るかもしれない。
そこで、がぜん光を帯びるのが、やはり、作曲の多彩さと、アイディアの豊富さだろう。当たり前のように、素晴らしい楽曲アイディアが出てくる。それはリズムの面でもそうだし、編曲、そしてコード進行、ミキシング、多岐にわたる。
1曲目「ある愛の伝説」が好きだ。スローな曲から始めるところが、自信の表れだし、このアルバムの顔だ。C面の「ブラックマン」を僕は嫌いだった。というか、この曲を排除すると、上手に74分テープに収まるので、軽視してた。
けれど、この永遠に続くような多彩なリズム、これにそもそも乗れないと、こういった ブラックミュージックを聞く楽しみを半分失うようなものだし、こういったリズムの反復は、はある意味洗脳させられてゆく。「迷信」だって同じような曲だ。多彩なこのアルバムの中で、この単調さは、逆に深い意味を投げかけずにはいられない。
最近主張しているが、やっぱり聞いてこなかったものにお宝は潜んでるということだ。
ほかにももちろんいい曲がたくさんある。とにかく、1曲1曲が傾聴に値するアルバム。
2000年に本国からいい復刻が出ている。最初はデジパック仕様で僕は全部持っていたが売ってしまった。また、全部揃えたいなーと思っている。
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