失恋前夜の殴り書き | 花火を見たかったんじゃないの。私が喜ぶと思って、人混みにも一緒に行ってくれる人が好きだった
大好きだった。心の底から。私の世界の中心だった。
この文章を読むことがない恋人へ。
執着もあったし、コントロールしたい欲もあったと思う。25年も生きてきたくせに、愛の定義がわからない。今まで経験したことがないからこそ。でも多分、これが愛だったんだと今では思える。
あなたにはそれはわかんないと思うけど、愛してたよ。これほどにあなたを大切にできる人、ママとかの他にいないと思うってくらい大好きだった。自信あるよ。夜太っちゃうけどご飯を作って待っていたことも、寝ている時にお布団かけてあげることも、酔っ払って帰ってきていつもラーメンを作ってあげるのも、みんなにそれくらい自分でやらせろって怒られてた。けどやってあげたいくらい大好きで、好きが返ってこなくても、私はこの人とずっと一緒にいるからいつか少しずつでいいから返してくれるよなって思ってたんだよ。バカみたいだけどね。恋は盲目だった、どう考えても傷つきすぎていたのに。
心の底から好きだったその人
その人は会社の1つ上の先輩で、今まで遊び呆けた人生だったらしい。私が元彼氏と別れてちゃらんぽらんしてたタイミングで、声をかけてきた。最初はソフレにでもできたらいいなくらいだったんだってさ。
私とその人は正反対で、私は感情的なタイプ。彼は感情がないロボットみたいな人だった。相席とかアプリとか、過去の女の子とかいろんなところで引っ掛けて、性欲が強い方とかじゃないくせに暇つぶしとかネタ作りで女の子を抱いてるような人だった。
そんな人が私を好きになり、アプローチを受けて、私は今まで特定の人を作らなかったその人の『特別』になれることが嬉しかったのを覚えている。でも愛が比較的重めな私は慎重になって「今のままじゃ付き合えない」って何度も伝えた。何度も断った結果「変わるから」という彼の言葉と熱烈なアプローチに負けてお付き合いを始める。今思えば、1年半よく頑張ったよ。「変わったね」ってみんなから言われてたんでしょ?ありがとう。私、2人の価値観の違いに気づいていたはずなのに、傷つくたびに心が削れていくのが怖かった。もう少し私の心が大きかったら削れても削れても、擦り合わせを重ね続けて、私たち一緒になれたのかな。
思い返せば今回を除いて別れそうなタイミングは何度もあった。比較的本当に危なかったのは付き合って半年もしない頃、私に秘密で会社の先輩に連れられて合コンへ行って、お誕生日プレゼントとかいう名目で女の子とホテルへ行ったこと。やってないとかいう彼の言葉を信じていろいろルールを作ることで、どうにか元に戻った。
そして今回、決定的になったのは彼が会社の人や友達と普通じゃないキャバクラへ行ったことが明るみになったこと。もう私は「気持ち悪い…」という感情を抑えられなくなってしまった。
私のことも知っていて、比較的可愛がってくれた元上司もその中に含まれていたし、私たちが特別に社内恋愛を早く公表した人も、例のお誕生日プレゼントの先輩もいたみたいで、信じていた人と信じたかった人から一気に裏切られた気がしてとても辛かった。
いつもそういうお店じゃなくてスナックに行くって言ってたくせに、異なる事実を知って他の女の人に触れる彼や楽しそうにニコニコする彼を想像して胸が張り裂けそうになった。
「付き合いだから許してほしい」というのはわかるけど、私たちとその他の人の関係性、そして今の状況からその言葉で丸く収められなかった。しかも私のことを軽視されているようで、「男の社会の話だから…」とか言われても女の私には一切わからなかった。そんな汚い世界消えて仕舞えばいいとさえ思った。
そんなことがあって私は明後日、彼との別れを決意した。いつも一緒にいた部屋に1人、もう数日会っていない。次にこの部屋で会う時、それは彼と会う最後の日になる。
彼には伝えない気持ち
感情がなくても、さらっとお別れを受け入れられたとしても、本当はまだ好きだから別れた後、たくさん後悔しろって思ってる。
私ね、意地悪だから色々な選択と行動をしなきゃよかったなって思って、数年後にあ〜、私ちゃんと一緒にいたかったなって、来年の今頃になって花火行くって言ってたなって思い出して、泣かなくていいから、そこに私がいればよかったって思ってほしいと願ってしまう。全部が全部とは言わないけど、あの選択をしなければ良かったんだって少しは思ってほしい。
だってさ、数日前の花火大会で「来年はあのおっきい花火を見に行こうね」って言ったばっかりだったじゃん。一昨日もテレビで流れる宮城の映像を見て、「次の旅行宮城もありだよね」とか言ってたじゃんか。全部この前のことだったのに。もう実現できなくなっちゃったのか。
好きだから、この状況を繰り返したくないから、妥協できないから、辛いからお別れしたい。
「俺だけが変わるのは、スタンスを変えるのは違うと思う」って言ってたけど、あなたと一緒にいるために変わってる部分だってあったことは忘れないでいてほしい。例えば今の会社に転職することも頑なに嫌だと言っていたけど折れた。電車寝過ごしちゃうことも何回も許した。でも多分もう限界だった。
ただ、私は理想を伝える、あなたは言わない。それの違いでお互い寄り添おうとしていたことは忘れないでほしい。
周りの人が詮索しないから、許してるからって私の基準では許せなかった。わたしはちがう。浮気されたこともある。人生で初めてだった。消えてしまうたいと思った。それは今回もなんだけど。大袈裟じゃ無い。それくらい裏切られた…って気持ちが大きくて私はあなたと一緒にいる未来しか、バカみたいに見えてなかったからすっかり信じ込んでしまっていた。
2人の価値観が合わなかったで片付けたくない。
まだ私たち子供だったんだなって思う。冷静に考えたら私のせいでもある。耐えられなかった。
それに最近私がキャリアに悩んでいたのは紛れもなくあなた基準だったんだよ。来年結婚して、1年仲良く過ごして、そのあと子供を作って、そんな未来しかありえないと思ってたよ。もう死ぬこと以外一緒にいると思っていたよ
たまに頼んだ時しか買ってくれなかったけどまたお花、欲しかったな。指輪も欲しかったな。2人に似た可愛い子供も欲しかったな〜なんてね笑
私どんな感じでプロポーズされるんだろう。あとこれくらいか〜、結婚式には誰を呼ぶ?強がらないでタキシードを着たあなたにはちゃんとかっこいいって言おう。だから私のこともちゃんと可愛いって言ってよね。この前浴衣着た時は私が無理やり言わせたじゃん?あれ結構根に持ってるんだから。って…いろいろ考えてたのになあ
私のことすぐに忘れちゃ嫌だよ。すぐに新しい彼女も作らないで。今までの元カノと一緒にしないでほしい。もっと一緒にしたいことがいっぱいあった。なんなら全部あなたでよかった。私、幸せになりたい。だから一瞬の心の痛みなんて我慢できなきゃいけないんだよ。強く生きるんだもん。
大好きだった。でも心のモヤモヤからそろそろ解放されてもいいんだよ。自分に自信を持って、私なら大丈夫だから。私は私が1番愛してあげないといけないんだから。