読書: #2 誤読のイタリア | ディエゴ・マルティーナ
この五年以上 毎日 仕事関連以外に何かしらの活字を読むのを 自分に課したノルマ/習慣にしている の ですが
堅い本を集中して読めば 遅読が災いして脳内のフィラメント(もはや古語?)のどこかが焼き切れ 読書習慣自体がお釈迦になりそうな感覚に襲われるため
肩の凝らない軽めの本を 同時に/付け合せ的に読み進め バランスを保っている次第です。
コロナ騒ぎが少し収まった去年のある時期
近所の書店もどきの書棚で まだ暫く叶いそうにない旅行の疑似体験にと 日本や世界各地の観光本を立ち読みしていたとき このイタリア人作家のエッセイを見つけました。
気分転換にもってこいのイタリア語の勉強がコロナを筆頭とする諸事情で再開できずに久しいこともあり 気晴らし目的で購入しましたが
哀れ 自室 a.k.a. 積読の魔窟に歓迎されてしまい 暫くゆっくりしてもらってました。
幸い先日読み終えたので どなたかの参考になればと思い(なるのか?) 少し書き置いてみます。
note内に類似の記事が既にあるかな と確認してみたところ
版元による以下の紹介記事をみつけました:
ただ:
この堅い「まえがき」に比べれば 本編は かなりゆるい雰囲気で進行します。
読んでいくうちに
著者ディエゴ(・マルティーナ)氏の ローマや東京の大学で培った高度な日本語運用能力と日本語の知識に頭が下がります。
* 例えば 懐郷病、情緒纏綿、という言葉は自分の語彙にはありません (Chromeでは一発変換されますが。。。。)
しかし 引用されるイタリア-日本の比較文化的エピソードは著者の性格を反映したかのように穏やかなものが殆どで お陰でいい息抜きができました。
あたかも イタリア人の若い友人と カフェのような落ち着いた場所で
肩の凝らない話題について ゆっくり会話しているような感覚です。
著者自身 イタリア男性の典型的なステレオタイプから遠いと繰り返し書かれていますが(例: エスプレッソよりお茶が好き、ボディタッチやおしゃべりが嫌い、等々)
昨今日本のメディアに登場する日本びいきのイタリア人にもステレオタイプから外れた人が目立つようにも感じ その点 あまり違和感はありませんでした。
* 自分のかつての同僚に『世界一暗いイタリア人』と不名誉な称号を獲得
していた営業マンが居たので 既に抗体ができていたのかも。。。。
[個人的に印象深い箇所]
>> 「大げさな表現」 と 「逃げ道が生まれる言い方」<<
ステレオタイプと一蹴されるかもしれませんが 個人的にはイタリア大衆?文化の重要な一部と口角を上げながら思ってしまいます。
外出禁止令を無視する輩には火炎放射器を持ち出す と発言する知事さんもアリだし、もう『百回も』お願いしているだろぉぉぉ と非難するのも当然アリです。
>> 無理をするイタリア人 <<
>> ジョジョ/GIOGIO 第五部への言及 <<
著者の年齢と 当今の日本漫画/アニメの隆盛が繋がって 日本の読者向けにその辺りが言及されるのは 自然の理だろうなーと思えますが、
はい、 例のネアポリスのマフィア B.ブチャラティ氏の名前がさらりと特別出演してました。
* 遥か時代を遡り 昭和ロボットアニメの代表格『鋼鉄ジーグ』が イタリア映画の題名に引用されたりしているようなこの時代だから 案外普通なのかも。。。
* プロシュート兄貴 とか チョコラータ とか ペリーコロさん って命名は
イタリア人にどう受け取られているのか? コードネーム/ニックネームとしてアリなのか? この本の内容とは関係ない余計な話ですが ずっと気になっている自分です。
その他
>> イタリアの家族感覚と信頼の意識 <<
>> 推薦/コネが幅を利かす <<
>> 固すぎる日本のアルデンテと Mamma miaな日本のうどん <<
などなど。
加えて
日本に長期逗留中の著者ディエゴ氏のモテっぷりに 素直に驚かされました。
確かに "ナンパ" とか "口説く" とかの日本語に縁遠いはずです
(逆に縁遠いからこそ きちんとモテているのかもしれません。)
*文章から想像したまでなので 御本人から「モテてないよ」と
反駁されるかもしれませんが。。。
因みに ほぼ最後のページをめくった後に 掲載されたイラストが
全て著者自身の筆によるものだと理解しました:
[おまけ]
うどんはイタリアで支持されないって話は本当?
北部九州ならまだしも 讃岐うどんは噛みごたえあるよ? と
納得できない思いにかられ
ローマにある「うどん専業」のお店を 安直に検索してみたのですが:
因みに
UKやアメリカで大人気 とされる丸亀製麺さんも
未だ 欧州 (除くUK) には 出店なし。。。
といった具合に現実逃避で遊んでいると
楽しげなサイトに出くわしたので 転載させていただきます:
上司を横目に義兄弟が楽しそうでよろし
追補 230118)
ふと気がつけば 版元さんから "ピックアップ" のご連絡を頂いてました。
*note歴が短いので どういう事なのか わかりませんでしたが。。。
***** 光文社新書のご担当様 *****
すみません こんな雑文に 即座に関心を持っていただき恐縮です。
投稿後に推敲し 若干修正しましたが ほぼ元の文通りなのでご安心を。
もし先々どこかでお会いしましたならば
当方のご贔屓のSegafredoで エスプレッソ(ドッピオ)を一杯ごちそうさせてくださいませ。
、、、、できればミュンヘンで:
追補 230908)
また ふと気がつけば
’Lisa’さんの下記マガジンに御招待いただいてました。。。
とはいえ 当方の駄文自体は文芸とは程遠く ディエゴ氏のお陰ですが、、、。
イタリア系のご縁に Grazie molto です ☕
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