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6月9日 俺は、やっとこの日で16歳となった。誰から祝ってもらう訳でもなく、何事も無かった…
大嫌いな部屋長の富樫と同じ6室での生活が始まり、俺は自分の部屋で落ち着く事ができず、心…
15歳6月 毎月の始めには進級式と言う少年院最大のイベントがあった・・・。階級制度の少年…
俺は初等少年院である5学の生活に馴染んでいた・・・。教科の授業は毎日かったるくて大嫌い…
土・日は休日だが、5学寮だけは、美術の授業があった。でも俺はこの授業が大好きだった。美術…
一般寮に移って初めての1日が始まった。朝食後、すぐに出寮準備にとりかかる。初等少年院で…
俺は、復寮の準備をしていた・・・。荷物をまとめるのもすっかり慣れてきたものの、面倒くさかった・・・。 「相沢君!!」「もう帰っちゃうの?」「また来いよ~っ。」 独房のドンである吉本が俺をからかう様に言った。 「二度と来るかっ!!」 俺は吐き捨てた。 2週間振りに5学寮に戻った。俺は、皆の視線が気になったが、以前の様に凄んで睨む様な奴は誰一人居なかった・・・。平の居ない寮は少し雰囲気が明るくなっている気がした。
独房での土・日・祝日は最悪だ。外に出られない為、憂さ晴らしのランニングができない。走る…
「相沢!!しっかり反省しとるか?」 メガネをかけた、ヒョロ長いカマキリの様な教官だった。…
卒業式の後、俺は先輩から逮捕状が出ていると聞かされた。当時地元のコミュニティで、不良と…
「ホールに集合して下さい!!」 向上委員である増田の大きな号令がかかる。 「は~いっ!…
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5学寮の前に着くと入り口の鍵が開けられた。俺はどんな奴らがこの寮で生活しているのか想像…
考査寮での生活は過酷ではあったが、身体も徐々になれ少年院での生活の基本も身について来た。新人教育の場であるこの考査寮は、2週間と言う期間ではあったが、不安や恐怖による孤独感や連帯責任を強いられる為、自然と仲間意識が芽生えていくのであった。でも親しみが生まれて来た頃には、一般寮へ別々の寮へと配属されるので、必ずバラバラになってしまうのだった。 俺にも、1日違いのほぼ同期と言える仲間が出来た。その人は暴走族の間では超有名な紫連合をまとめる総長の木嶋さんだった。俺より