№22 リベンジ ~勝ち得たモノ~
独房での土・日・祝日は最悪だ。外に出られない為、憂さ晴らしのランニングができない。走るのが苦手な奴は大いに喜ぶだろうが、休む事はできない。外に出られない為に室内でのプログラムが決められていた。腕立て伏せ50回・腹筋50回・スクワット50回・その場駆け足1000回・・・。これを5セット繰り返さなければならなかった・・・。体操服に着替えて黙々とただひたすらやるのだ。回数の誤魔化しはできるが、汗をかいていないと、サボっているのがばれ、さらに罰として何セットか追加される。その時の担当の教官次第だった・・・。休日の独房はとても静かで静寂が保たれている。そんな中、腕立てや腹筋で苦しむ吐息がこだまする。皆結構、真面目にやってるのがわかる・・・。見回りが半端ない教官の時は、よりいっそう、苦しむ吐息が大げさにこだまするのであった。俺はその場駆け足をしている時が一番バカらしく思えて恥ずかしかった・・・。しかし、5セットもこなすと汗びっしょりとなり、ヘトヘトになった。マジで独房に休息はないが、こんなのを毎日やってるとシャバでは考えられないぐらいの健康な肉体を手に入れる事ができる・・・。規則正しい生活の中、内省で自分の心を振り返る・・・。まるでお寺で修行しているかのようで、嫌でも罪の意識を思い知らされるのであった・・・。誰もが、独房を嫌いもう2度と不正を犯すものか!!と思わせる事のできる、少年院の策略の汚さを感じた・・・。
ろくでもないおっさんですが障害のある息子のために使わせていただきます。