たった5人の哲学者を知れば哲学の歴史がざっくり分かる
哲学を学ぼうとすると、あり得ないほどたくさんの哲学者の名前が出てきます。そしてそれらの考え方を知ろうとすると難しい用語がたくさん出てきて混乱して挫折する······今までの私です。
今回はそんな風に哲学を学ぼうとして挫折した同志のために、たった5人の哲学者を知れば哲学の歴史がざっくり分かるようにまとめてみました。
哲学の歴史は、2人の哲学者のバトルから始まります。その名もプラトンとアリストテレスです。
プラトンは「人間ってのはもともと知識を持ってるんだ」という考え方の人です。一方のアリストテレスは「いやいや、人間は知識がもともと無い状態から経験を通して獲得するんだ」という考え方の人です。
例えば、私たちが「犬」という動物を知るとき、プラトンは「もともと『犬』ってのがどんな動物か知ったうえでその辺にいる犬を見てるんだ」と考えます。対するアリストテレスは「『犬』ってどんなのか知らないけど、いろんな犬を見る経験を通して『犬』がどういうものか知るんだ」と考えます。
その後の時代でも「プラトンの考えが正しい!」と考える派と「アリストテレスが正しい!」と考える派に分かれ、争ってきました。
これに終止符を打ったのがカントです。カントは「まあどっちが言ってることも正しいよね」と結論づけ、2つの派閥を1つにまとめ上げます。例えるなら「『犬』ってどんなものかもともと知ってるけど、いろんな犬をみたうえで『犬』のイメージが変わってくこともあるよね」みたいな考えです。
カントの後は、単純なプラトン派vsアリストテレス派のバトルではない、新しい考えの哲学者が現れます。
その1人が、「神は死んだ」でお馴染みのニーチェです。この言葉は言ってしまえば「神は死んだ。だから、俺たちは自由だ。」という意味です。生きていく過程で「自分がどういう存在なのか」を自由に決めていけばいい、みたいな考え方です。
また、マルクスという哲学者も現れます。この人はなかなかの猛者で、簡単に言うと「資本主義はクソだ」と主張します。「俺たちは自由だ」と主張したニーチェに対し、彼は「俺たちは資本主義の社会に縛られてる」と主張したのです。なかなか思想が強いですね。
20世紀に入ると「分析哲学」というジャンルの哲学が登場します。これは数学っぽい考え方を使って論理的に哲学をやろうとする流派で、科学を哲学的に考察するなどといった分野にも影響を与えました。
というわけで、今回は哲学の歴史について、5人の哲学者の名前だけでざっくりとまとめてみました。実は、私が人に対して説明できるレベルまで噛み砕けたのが今回の内容です。だから正直に言うと「ざっくりまとめた」と言うよりかは「ざっくりとしかまとめられなかった」の方が正しいのです。
私自身まだまだ学んでいかなければなりませんが今回の内容が少しでも皆さんにとっての学びになれば幸いです。