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最近わたしは気付いた。
 
走ることが好きだ。
 
残念ながらランニングではない。
チャリだ。チャリかい。
でも、気持ちいい、いや、気分がいい。
 
自転車で走ってるとき、
それも結構とばしているときってアタマが結構動いている。気がする。
目的があるときも乗るし目的がないときも乗る。
特に昨今、寒いシーズン、
寒い中、びゃーっと漕いでいると頭が冴える。
これはなんだ。
昭和の青春ドラマとかで若者が朝日や夕日に向かって走る的なやつか
令和の中年がサウナにハマるみたいな感じか。
三島由紀夫が筋トレにハマるみたいな感じか。
どれもそうやろうし、
でも、わたしのは、そのどれもみたいに大層な感じやない。
 
いろんな場所を歩くのも好きだ。
歩いたり、見たり、会ったり。
でも、その後、とか、それを噛みしめ、ひとりで、びゃーっと走る。
嫌いじゃない。
 
「手で書け」
師事していた喜劇作家の爺の口癖だった。
「パソコンから書いたら心が宿らん。手で書け」
暴論。でも、後に言い直すようにもなった。
「まずは手で書け。おまえらはパソコンで書くやろ。せやけどまずは手で書け」
わかる。わかるなあ。言いたいこと。
と、その後サボりもして、サボりもしたからこそ、
年々、感じるようになっている。
 
「足で書け」
新聞記者や刑事などがよく言うやつ。
これも意識してきた。している。
目でみて足を運んで体で。
 
どうもまっすぐまっすぐびゃーーっと走るのが好きらしい。
ボートレースみたいにターンするのもめちゃ楽しい。
でも、同じくらい、国道などのおっきな道沿いをまっすぐまっすぐどこまでもが、楽しい。
スピードの中、いろんなことを考える、というか、アタマの中を走る。
寒さの中、だから、より、一層。
 
動け。動かせ。自在自由に。
 
自在自由は先日テレビでお見かけした町田康の短歌から。
 
まっすぐなみちだからぜんぜんさびしくないめっちゃおもろい。



NHK短歌に町蔵、いや、町田康。
ますます異形の者となった姿で
「作るなよ自在自由に作られろ豚に生まれろそれが歌やぞ」
日曜朝6時からこれ見たひとはどう思ったんやろ、と、笑う。


愛車の名はヤングライオン号。

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構成作家/ライター/エッセイスト、
momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
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