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【二十四節気】(冬)大雪

大雪七日
(12月7日~12月20日頃にかけて)
降雪 次第に増す。

閉寒成冬 熊蟄穴 鱖魚群

そらさむくるふゆとなる
くまあなにこもる
さけむらがる

鶡唯不鳴 虎始交 茘挺出

かつたんなかず
とらはじめてつるみ
れいていゝづ

かんこどり唯音をなきやみて冬さむ
とらつるみそめ
茘挺はりん 生出おひいづ

十一月の節の頃、雪 益々ふるゆゑ大雪と謂り。

鶡唯府鳴とは、月令げつれいの注に「鶡唯は よるないて旦を求る鳥なり」と。是世にいふ寒苦鳥かんくどりなるべし。此鳥、性寒氣を苦しむ。このせつ、寒氣壮なるゆゑに、なく不能あたはざる 也。

虎は陽中の陰なる物なれば、陰氣を得て内のせいをます。此頃、盛陰せいゝんなれば、うちの精壮にきざして交合かうがふす。

茘挺出とは、茘挺れいていは、和名「はりん」といふ樹なり。十一月は易の地雷復ちらいふくの卦にあたり、地中に一陽きざすゆゑ、茘挺はりん生出るを謂り。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『永暦大雑書大成:万民重宝


農家年中行事 大雪

蓮、慈姑掘るべし。
桐、松、伐りてよし。
大根抜き初むべし。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本区分農事暦:一名農家年中行事


大雪 野鴨結等
鹿鳴呼雌
南天映燭

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候新撰


名花画帖 大雪

大雪一候 茶梅先鞭 さゞむくは
大雪二候 山茶後拒 つばき
大雪三候 水仙銀台 すゐせん

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二侯名花画帖 下


印存 大雪

鶡旦不鳴 中森松韻
虎始交 中村不折
茘挺出 世良田雨莊

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候印存



参考:『日用便覧』『書翰文精義 上巻 訂3版』『古事類苑 第2冊』『広辞林 新訂版』『神通発秘:究天極地』『天文運機術:一名・天地人三道極意(四時気候)』『日本区分農事暦:一名農家年中行事』『万暦三世相:永代雑書』『気候案内記』(国立国会図書館デジタルコレクション)

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