提督の戦艦(2008年)【ええい、映画紹介の疫病神め。死ぬほど余計なことをしおって。かまわん、前進してしまえ!】
プーチン政権が作らせたプロパガンダ映画のひとつ。
そんなん紹介すんなや!
と怒られるかもしらんが、どうせ経済制裁中である。
このお金は、どうもウクライナ資金援助へと回されてしまうらしい。
とりあえず、映画を紹介していこ!
初めに言う。
この映画はレアだ!!!!!
だって第一次大戦、海軍、ロシア海軍の話がトリプルコンボで出てくる。
もうあと100年はこんな映画は出てこないことが分かっている!
この時代の戦艦なんて、映画でも見ない。
日本海大海戦と戦艦ポチョムキンくらいでしか見ない。
レアだっ!!!!!
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主人公はロシア海軍の熱血艦長、
コルチャーク艦長がドイツ海軍相手に決死戦を行う話から。
ドイツの装甲巡洋艦が映画に出てくるなんて、これが最初で最後だろう。
(何度目?)
装甲巡洋艦だぜ?
いつの時代だよ。
日露戦争とかあの時代にしかおらんのだぜ。
艦これ、とかにはもう出てこない。
まあいいや。
おんぼろ駆逐艦で必死に戦うコルチャーク艦長は、
やがて革命の渦の中。
白軍の最高指導者として、ロシア赤軍と戦う運命にある。
白軍の独裁者だ。
しかし独裁者ということで、欧米に嫌われ、
もろくも破れてしまう。
(そしてソ連が建国されてしまった)
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どうも
「ソ連とロマノフ家以外で愛国的なロシアの独裁者はおらんのか?」
と御大が叫んだら、
「コルチャーク提督がおります。閣下」
と誰かが答えたらしい。
確かに、コルチャークは反ソ連で、
ロシアの独裁者列伝のひとりで、
そして御大と立ち位置が似ている。
ただあっという間に敗北して、歴史の闇に消えていった。
「うむ。こいつだ。こいつを映画にするんだ」
命令一下。全員大喜びで作る。
映画製作ばかりは誰もが文句を言わない。
特に歴史大作ときたら。
(上記は想像成分が含まれています)
しかもコルチャーク提督って。
ロシア帝政海軍の制服がそも、ほとんど見たことがない。
肩章の黒い鷲。
2羽いるので最終階級は中将である。
この時代、この背景、観るだけで愛しい。
とりあえずミリオタ、艦オタは必見の一作である。
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ええと、ミリオタとか歴オタとか、興味ないし。
とか言う方にも、
帝政ロシア最後の日々を駆け抜けるお話として、
ドラマ的にも楽しめる。
最後に敗れて、孤独に死んでしまう辺りには、
敗れ去ったもの特有の、哀愁が感じられる。
雪と血。
哀愁が良いのだ。
バッドエンド至上主義だ。
幸福になるやつはつまらん。
誰かに思いをつなげてほしい。
(って御大につながっちゃうんだけど)
誇り高く、妥協せず、
そして敗れ去る。
演歌臭を感じさせる本作は、普通にオタじゃなくても、
まあ観れる映画だと思う。
たぶん忘れられた名作になる。必ず。
必見とまでは言わないが、話題にはなるかも。
「コルベルク」よりもこっちの方が良さそう。
(この映画のために、ケストナーがうまく逃げることができた)
コルベルクはトルコ語版がなぜかようつべで転がっている。
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とにかく得体の知れない全体主義国家ソビエト連邦と、
死闘を戦うというロシア軍人というテーマなのだ。
では諸君、さらばだ。
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