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ダーウィンの覗き穴(著:日高トモキチ)【マンガ感想の世界では数億年をかけて、感想のためのあらゆる言い訳を模索していった】

進化生物学の啓蒙マンガです(?)
昆虫の生殖器について、
進化生物学の見地からの研究報告をマンガにしたもの。

交尾器というか。
要は叡智な話を、まじめな科学として説明している本です。
なんでしょうか。
「男って結局さあ」
「女ってやっぱり」
みたいな話をしてしまう時、
そもそも生物学的な本能としては、なんで相手がそういうことをするのか、相手も説明不能なのです。
そういうのを理解してやってるわけじゃないですからね。
しかし他の生物種と比較しながら「こういう傾向があるんだよ」と考えると、実は、合理的じゃないものは世の中に存在しないんですね。
いっけん意味がないようなことでも、すべて合理的な理由があったりするわけで・・・この時点でなんか反感を買いそうな予感がしました。
あくまで読書紹介ですから。

ただ生物の世界では、不平等なようで割と平等なのです。
性的暴行みたいなことは進化の世界では流行りません。
相手側に対抗進化されると、無効化されてしまうので、結局子孫を残せないので消えてしまいます。
オスが暴力的な種族では、力ずくではどうやっても受精不可能なメカニズムが、メスの側で進化してしまうらしいんですね。
(人間がそうなっていないのは、人間が元来は紳士的な種族で、戦争との関係で行動が極めて最近に急激に変化するようなことがあったからだと思います:仮説)

このような感じで性進化の世界では、オスとメスの間に有利とか不利とかはほぼなく。
お互いに互角の競争が必然的に出来ているみたいなんですね。
他の生物の話を聞いてると、人間同士のゴシップとかも、割と楽観的に感じられるような気がします。

と言いつつも人間の性の研究話もたくさん載ってますね。
もちろんどれもまじめな話ですよ。
性癖とかも実は進化の結果として顕現しているのです(ドヤ)

他にも、オスの鳥に人間がいたずらして、かっこいい羽根をつけてやったら、急にモテるようになった話とか。
鳥の世界でもファッションの効果はあるのだ。

相手から選ばれるために選択した行動や変化が、
進化の大きな原動力になっているんだ。

なんでも人間中心に考えてしまう現代社会に対する一石でもあるんじゃないかと、ぼかあ思うんだなあ。(誰だ?)

こういった視点で見ると人間はやっぱり一夫一婦制の生き物なんだなと改めて分かります。そうでなければ嫉妬とか不倫とかそういう概念は存在しませんからね。

中立的な感想は以下をどうぞ。

原作はこちら。

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