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ペインレス(2012年)【映画紹介の起源は100年前に遡る。その時、映画はまだ】

少し前のツタヤ限定映画。
旧作投げ売りイベントで入手。

舞台はスペインで、
金持ちで最近になって離婚再婚を繰り返して、
アウディを乗り回す金持ちのエリート医師。

しかし、ふとした不注意で車が大破。
新婚の妻は死に、未熟児の息子が残った。
あまつさえ、自分は白血病であることが発覚する。
初期なので症状はないが、治療はかなり厳しい。

「でも、あなたは両親がまだ生きてるでしょ?」
同僚の女医が言うには、
親から骨髄移植を受けるという方法があるのだという。
(この女医はもしかして前の奥さんか?)

絶望していた彼は、
「あなたはもう、父親なのよ」
という言葉に、どうにか鼓舞され、
両親の元に向かう。

しかし事情を話した途端、
両親は顔色を変えた。
どうにも、本当の息子ではないらしい。

ということで、本当の両親を探す旅が始まる。

****

同時並行で描かれるのは、
1931年のスペイン。
ホラータッチで始まる過去サイドは、

痛みを感じない子どもたちの物語。
なにせ痛みを感じないものだから、
自分が傷ついたり、人を傷つけたりするのも平気。
痛みがわからない。

そこで事態に驚いた地方自治体に、
病院に入院・・・というか、監禁される。
子どもたちは親から引き離され、
独房みたいなとこで、残りの一生を過ごすのだ。

見かねた看護師が、ドイツからお医者さんを呼ぶ。
ちょうどドイツから逃げてきた高名な医師が、
「治療プログラムを考えてみよう」と提案する。

しかし、スペインは内戦の時代を迎える。

*****

医師の両親は、
フランコ独裁時代に、
とある刑務所に収容されていた政治犯だという。
そこで当時のアナーキスト連盟に、
心当たりがいないかを訊いてみる。

そこで聞かされたのは、
刑務所(いや収容所)にいた、
恐ろしい拷問係の話だった。

******

という2つの物語が、
時代を超えて、パラレルに進んでいく、
ホラーサスペンスミステリ。

ラストは、渋いというか、
旧大陸向けのきつい展開になったが、
まあ大人感がある。
割と悪くはなかったと思う。


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#スペイン内戦 #ナチスドイツ #フランコ独裁政権  
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