愛する人が目の前で壊れていく苦しさがお前に分かるか

マッチング、本当に好きなんだよな〜。さっくんの演技も太鳳ちゃんの演技も。U-NEXT無料体験を使って、さっきまでマッチング見てた。ちなみに見るの2回目。初回は公開当時、3月下旬に映画館で見ました。

金子ノブアキさん演じる影山剛が、太鳳ちゃん演じる唯島輪花に「愛する人が目の前で壊れていく苦しさがお前に分かるか(そんな感じの台詞)」って言い放つシーン。あそこが本当に、狂おしいほど大好きで。胸が痛くなるほど、影山の気持ち、分かるなあって思う。

私の場合には愛する人じゃなくて、慕っていた担任だった。受験期、過重労働と業務過多で、どんどんどんどん担任の精神が狂っていく姿を、面前で毎日毎日見せつけられたのは、筆舌に尽くし難い苦しさがあった。

多分それが、私の中でトラウマになった。担任をあそこまで追い詰めたのは、私が思うに半ば学級崩壊していた自分の受け持つクラスの生徒達。だから私は、ほとんどのクラスメイト達を、憎んだし恨んだ。

いや、過去形じゃないと思う。今も心のどこかで。でも、その感情を抱いたところで、私は幸せになれない、とちゃんと解っている。恨みつらみがあっても、殺したいほど憎いと思っても殺さないのは、そういう事なんだと思う。

あの日々のせいで、心が狂った。苦しかった。でも私はそれを無いもの、感じなくすることで、当時は何とかやり過ごせた。だけど今になって出てくるようになった。だから、苦しいよね、分かるよって、思わず言いたくなる。

私は自傷はしないけど、苦しさの表現方法が違うだけで、包丁で腕を幾度も傷付けていた、影山の母親である影山節子、そしてそれを面前で見ていた息子の影山と私は、何も変わらないと思うし、その感情を抱くことも、特別なことは何もないんだと思う。

開始早々に惨殺遺体を見せつけられ、その後も随所で人が死ぬ。だからそう言うのが苦手な人は、注意した方がいいかもしれない。それでも私にとってはそれ以上に、得るもの、考えさせられるものの方が多くで、だから大好きな映画。原作の小説も買って、3回は読んだ。映画公開から半年経つけど、未だにいい意味で自分の中で引きずってしまう作品。

マッチングと出会えてよかった。



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