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トレイルハーフマラソンの感想
2/12のトレイルハーフマラソン、とっても楽しかった!noteを通じて、応援してくださった方、ありがとうございました!!
今日は楽しい思い出を、忘れないうちに記録しておきます。
ハーフマラソンもトレイルランも、私にとっては人生初めての経験だ。年明けの10キロマラソンが終わってから、自分なりに体づくりをしてきた。完走はできたらいいけど、できなくてもよし。それよりも何よりも、とにかくこの経験を楽しみたい!!それが私の目標。そのためには、当日、動かない体を無理やりゴールまで引きずっていくような地獄のレースにだけはならないように(笑)、楽しみながらゴールまでたどり着ける体力だけはつけよう、そう思って練習してきた。
レース当日の朝、ついにやってきた感と、もうやるしかない感と、これでやっと自由になれる感など、いろんな気持ちが入り混じって少しワクワクしてきた。
洗面所で鏡に向かいながら、走り終わってゴールしたときに、自分はどんな気持ちになりたいのか想像してみた。「うわ~、本当に本当に楽しかったなあ~!」「こんな楽しい経験が出来て、参加してる人や、サポートの人たちの笑顔が見れて、嬉しかったなあ!」「いつまでも心に残る最高の思い出になったなあ!」などなど、思いっきり妄想して良い気持ちを味わってみる。これで準備よし!
車で1時間ほどの州立公園へ向かう。今週はずっと晴れか曇りで来たのに、天気予報ではあいにく今朝に限って60%-70%雨の予報だ。向かっている途中で小雨がパラついてきた。いつもは朝一番に起きて、空腹のまま走りに出かけるのだが、今日は長時間になるので、車の中で朝用意した具なしの塩おにぎりを食べる。レース開始の1時間前に食べ終わっておけば大丈夫だろう。
ペースは1キロ7分から8分の間でいくつもりだけど、普段平地でしか走っていないから、トレイルのアップダウンや木の根の凸凹でかなりスローダウンするかもしれない。3時間くらいトレイルにいるつもりで、1時間ごとに用意しておいたエネルギー補給のジェルを食べることにする(下の写真)。水は携帯せず、給水地点でもらう予定。
州立公園の入り口を入り、車で進んでいくと、会場のスタート地点から遠く離れたところに駐車して、歩いている選手たちが見えてくる。そういえば、駐車場に停める時間を考えてなかったな。たくさんの人が集まるから、早めの時間に来ておくべきだったかな。
とりあえずスタート地点の確認も含めて、一番近くまで車を進めて、そのあとに、空いているスペースが見つかったら停めよう。無事スタートゲートの位置を確認して、そのすぐ脇の駐車スペースを進んでいくと、10メートルしないうちに1つスペースが空いているではないか。まるで私のために空いていたかのように!なんてラッキー!
こういうことがあると、何か大いなる力によって、私はこのレースに招待されている、そんな気にさえなる(笑)。
例年はどうなのかわからないけど、スタートは一斉スタートではなく、30分ごとに枠が設けられている。8:00 - 8:30の枠と8:30 - 9:00の枠があり、その30分の間ならば、いつでも好きな時間にスタートしていいことになっており、タイムは足首につけたチップで計測される。私は8:30 - 9:00の枠で申し込んだので、この30分の枠以内であれば、準備が整った好きな時にスタートしてよい。
自分のタイミングでゲートをくぐり、レーススタート!係りのひとたちが、ベルを鳴らし、拍手で応援してくれた。
一斉スタートではないので、ひとりでコースを進む。とにかく体力消耗しないようにゆっくり行こう。本当にまわりに誰もいなくて、孤独なレースになる予感・・・。
ちなみに、このレースはハーフマラソンが一番短距離の種目で、他に50キロと50マイル(約80.5キロ)とういう種目がある。ハーフマラソンはショートカットのコース設定だが、50キロと50マイルとコースを共有しているので、他のランナーがどの種目に参加しているのか、おそらくゼッケンの番号などで識別されてるだろうけど、関係者でないとよくわからない。
少しすると、他の参加者が見え始めた。しばらくの間、私と同じようなペースで、後ろから誰かがついてきている気配を感じていたが、赤いTシャツの男性が私を追い越していった。「今僕は追い越していくけど、たぶんあとで君に追いつかれるかもね」よく分からなかったけど、こんなことを言っていたみたいだ。
ちらほらとほかのランナーが見え始め、50キロや50マイルの人たちも混ざっているので、給水パックを背負っている人、ランニングベルトに飲み物のボトルを携帯している人、歩いている人もいる。、私の進行方向とは逆方向に進んでくる人もたくさんいるけど、私の30分前にスタートしているランナーもいるからなのかな。
いつもの平地でのランと違って、木々の間をコースがうねるように走っていたり、登り下りの傾斜もあれば木の根がたくさん張っていて、足元から目を離せない。よそ見をしていたら転んでしまいそうだ。とにかく、エネルギー消耗しないように。いつもと走る感触が全然違うので、敢えて腕時計でペースの確認はせず、体が楽なペースを守って走ることにした。
距離は開いたり縮んだりあるけれど、さっきの赤いTシャツの男性が前方に見える。割と私と同じようなペースで走っているみたい。だから私は彼を「レッドマン」と名付け、レッドマンについていくことにした。
レッドマンは登りの傾斜が続くところでは、無理しないで歩いたりしている。そうか、私も体力消耗したくないから、無理して心拍数あげながらきつい坂道を登らなくてもいいや。歩いてもいいから着実に歩を進めていこう。レッドマンが遠くに見える。
レッドマーン!
走り始めて1時間ちょっとしたところで、いったん歩きながらジェルでエネルギー補給することにした。マンゴー味食べてみる。思ったよりみずみずしいゼリーではなくて、ねっとりした感じで塩っぽい味もする。ごみは捨てれないのでベルトにしまい込んでまた走る。
登りは無理しないで耐えながら歩を進める。下りのときは無理に踏ん張ると足が疲れてしまうので、脚力を使わないで回転数だけあげるようなイメージで、歩幅を狭くタタタタッと駆け下りることにした。下り坂でとうとうレッドマンに追いつき、勢いで追い越してみた。
レッドマンを追い越して1、2分で補給ステーションが目に入る。私はここで水を飲んでおかないと自分で携帯していないから、休憩をとることにする。
水を飲んでいると、すぐあとに到着したレッドマンが「君は一定のいいペースで走ってるね」「君は僕のペーサー(ペースメーカー)だよ」と話しかけてきた。いえいえ、私があなたについてきたんだけど(笑)。「あなたのペースが良かったから、あなたが私のペースメーカーだったんだけど」と私が言うと、「オーケー、じゃあ僕たちお互いを助け合うってことでどうだ?」こんな会話を笑顔でできて、すごく嬉しい!知らない人だけど、このレースを一緒に楽しんでる。なんかこういうのすごく良い!
水分補給とレッドマンとの会話で元気が出た私は、すぐにコースに戻った。レッドマンはすぐにはついてこなかった。走りながら、あ、レッドマンと写真でも撮っておけば良かったなあと思った。けど、まあいいか。
10キロ以上走ったけど、コースが変化に富んでいて考える暇がないのと、まわりのランナーたちも走ったり歩いたり、本当に各々のレースをしている感じで楽しんでいて、全然飽きないし、疲れを感じない。ジェルのせいなのかすごく元気。後半は気持ちも楽になったので、少しペースをあげてみる。
しばらくすると、20代くらいの若いカップルに追い越された。二人とも蛍光イエローのシャツを着ていて目立つ。若いだけあって、私より速いペースで走っているみたいだ。少し早そうだけど、この「チームイエロー」を追いかけてみよう。
チームイエローは走り出すとペースが速いのであっという間に視界から消えていなくなってしまうが、きつい登りなどでは歩いたり、インターバルのように一定の距離走っては歩くを繰り返しているみたいだ。私は、森林の中を追いかけっこして遊んでいる子供のような気持ちになって、チームイエローを追う。「待って、待って~」追いついたと思うと、すぐに引き離されて見えなくなってしまうが、無理はしない。
前半よりも早いペースで走っているので、歩いている人を含めてたくさんの人を追い越していくのだが、コースは人2人くらいがやっと通れるくらい狭い場所が多いから、後ろから近づくときは、ぶつかったりしないよう「左側にいます」というように声掛けをする。すると、追い越すときに「サンキュー」(たぶん、驚かさないように声掛けしてくれてありがとうという意味)と声をかけてくれる人が結構いて、私も「サンキュー」(よけてくれてありがとう)と言って通り過ぎる。するとなかには「グッジョブ!」と言ってくれる人も結構いて、すごく驚いた。
追い越されているときに、その人に「いいね、頑張れ!」みたいに言ってくれるなんて、なんて素敵なんだろう!
そんなかけ声に元気をもらい、「サンキュー」と言いながらどんどん走っていく。気が付いたら17キロ以上走っていたけど、全然そんな気がしない。あと残り4キロちょっとだけど、まだまだ元気。
ただ、このあたりから両足の親指に圧迫感を感じ始めた。いつも走らないような下り坂がたくさんあったから、つま先が靴の中で当たって圧迫しているみたいだ。
チームイエローに近づいたり、見えなくなったりしながら、どんどん走っていく。時計を見たら、もうすぐ2時間経過というところだった。2時間経過したところで、給水ステーションがあったけど、あと3キロちょっとのところまで来ていたから止まらないで通り過ぎることにした。ここでもう一度ジェルを食べて、水を飲んでもいいんだけど、あと30分弱くらいだったらこのままの勢いで走ってしまおうかな。
休憩を取らないことにして、この判断が間違っていないか少し不安になった。1時間のところでジェルを食べて給水したから元気いっぱいだったけど、2時間目で休憩なしにしたら、どこかでガクッと疲れが出たりするんだろうか。でもこのままゴールまで走り切ってしまいたいな。
つま先の圧迫感が多少気になってきたけど、だんだんと見慣れた州立公園のキャンプエリアまで近づいてきて、ゴールが近づいてきているのがわかった。あと少し、まだ体は大丈夫。チームイエローは視界からすっかり消えていなくなってしまったけど、最後までまだまだ写真も撮るし、楽しむぞ!
湖の脇まできて、もうかなりゴールが近い。もうすぐゴールだと思うと嬉しくて、元気がでる。
ゴールではなぜかゴリラが待っていてくれて、歓迎してくれている。私は思いっきり両手をあげて、嬉しさを表現しながらゴールした。ゴールして、メダルをもらったてからゴリラとハイタッチ!
時計を見たら13.1マイルのコースのはずが、12.5マイルと表示されているけど、まあいいか。とにかくこんなに元気に楽しく走り切れると思っていなくて、あっという間のハーフマラソンだった。もう気分は最高!!
自分の中で絶対に歩かないなどのルールは決めていなかったから、登りではちょこちょこ歩いたし、ジェル食べるときも歩いたし、水飲み休憩も取ったし、写真を撮るときも走りながらではブレてしまうので歩いた。けど全工程楽しみながらゴールまで辿り着けた。本当に楽しかったから大満足!
走り終えると急に体が冷えてきたので、キャンプ場のシャワー室で用意してきた服に着替えて、会場をあとにした。高揚した気持ちで、車に乗り込む。嬉しくて嬉しくて、体は疲れているけど、びっくりするくらい元気。
レース前から決めていたので、帰り道にあるショッピングモールへ寄って、ずっと行ってみたかったShake Shackというハンバーガー屋さんに行くことにした。お目当てのマッシュルームとチーズ入りのカツがはさんであるハンバーガーとミルクシェイクを頂くことにする。車に乗り込んだときは気が付かなかったけど、ショッピングモールに着いて車から降りたら、つま先の痛みととふくらはぎあたりがつっぱっているようで、足がよろついた(笑)。
思いっきり食べて、帰宅。家に到着して、応援に来れなかった家族に報告し、もらったメダルと大会のシャツを披露した。
このあとは、ぬるめのお風呂に1時間つかって疲れを癒した。初めてのハーフマラソンをトレイルランにして良かったなあ、と思った。自分が願っていたとおりに、思いっきり楽しんでゴールまで辿り着けた。トレイルで、みんな思い思いのレースを楽しんでいるのもとても楽しかった。レッドマンや補給ステーションの係りの人、通り過ぎた参加者の人たち、スタートやゴールで盛り上げてくれたサポート係りたちとのやりとりも、全て嬉しい思い出になった。思い出に残るように、写真撮りながら走って本当に良かった。いつ思い出してもとっても嬉しい気持ちになる、そんな体験ができた。
今回、準備期間は走る以外の活動を控えてみたり、悶々とした時期もあったけれど、レースが終わってみたら、本当に素晴らしい経験ができて大満足!!トレイルランがとても楽しかったので、これからもちょこちょこやっていきたいと思う。