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デジタル教科書への疑問


文部科学省がデジタル教科書の位置づけを見直そうとしている。

デジタルから紙へ大きく舵を切ったスウェーデンとは逆に、デジタルの使用拡大を図るために。



デジタル教科書を正式な教科書に位置づけたうえで、紙とデジタルのどちらを使うかを各教育委員会が決める「選択制」の導入を検討するという。



デジタルを正式な教科書にするには学校教育法の改正が必要で、文科省は26年度までの改正を目指し、次期学習指導要領に基づく授業開始の30年度からの使用を検討している。


↓以前、こちらの記事でも書いたが、デジタルの学習効果についてはさまざまな研究結果がある。


デジタル教科書のデメリットを大まかに挙げると以下の通り。

☑︎ 紙に比べて記憶が定着しにくい
☑︎ 視力低下
☑︎ 通信トラブルや故障により使用不可となる
☑︎ 他のページ閲覧などで授業に集中できない


では、メリットはどうだろう。

☑︎ 教材の軽量化
☑︎ 映像や音声、関連資料など多岐の情報を
 載せることが可




あまりに膨大な情報は、能動的な想像力や発想力を妨げる可能性もあると考えると、メリットがデメリットにさえ思える。

軽量化? タイパ? 紙を使わない点ではエコ?
教育にこれらは必要だろうか‥‥。



特に成長著しい小中高生においてはこの転換による影響力は計り知れない。実体験から離れた学習の増加が子どもたちの心と体の成長にどのようなことをもたらすか。

学習効果が不明のままデジタル教科書を推進することは極めて危険だ。
多くの教育関係者や専門家らも否定的な見解を示しているが、推進理由は見当たらない。

国は何を指針に推し進めようとしているのだろう。




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