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【読書感想文】人の心を掴むことが最強の武器 『のぼうの城』

私の好きな映画のひとつが『のぼうの城』です。

2012年公開の作品で、主演は野村萬斎さん。

実は、好きが高じて豪華版のDVDが私の手元にあります。

何が豪華かというと、ブックレットが充実していて、副音声と特典映像がふんだんに入っているのです。

その映画『のぼうの城』は、映画化実現まで8年の時間を要し、北海道苫小牧市に東京ドーム20個分のロケセットを作って撮影されたとのこと。

どれだけ壮大なんだ、と思わずにはいられませんが、観ればそのスケールも納得できます。

小田原征伐で唯一落ちなかった城

そんなわけで、本日は、『のぼうの城』(和田竜 著)をご紹介します。

1590年、豊臣軍と北条氏の支城であった忍城おしじょうで繰り広げられた攻城戦の実話に基づく歴史小説。

忍城おしじょうは、天下統一を目前としていた豊臣秀吉の小田原討伐で唯一落ちなかった城で、現在地は埼玉県行田市です。

最強の武器とは、人の心を掴むということ

主人公は忍城おしじょう軍総大将である"のぼう様"こと成田長親ながちか

忍城城主、成田氏長の従弟にあたる人物。

"でくのぼう"を略して申し訳程度に"様"をつけたという一見するとあだ名通りの人物ですが、なぜか気がつくと物語の中の領民たちと同じようにのぼう様に魅せられている自分がいました。

武術にけているわけでも、軍略にけているわけでも、容姿が良いわけでも無さそうなのに人の心を魅了する不思議な力を持っています。

さらに、それを主人公自身が分かっていることがこの人物に備わった最大の将器のように思い、魅了されながらも恐怖とは違う底知れない恐ろしさを感じました。

最強の武器とは、人の心を掴むということなのかもしれません。

そして、豊臣軍総大将である石田三成を始め、登場人物たちも魅力に溢れています。

戦国時代に生きた人々のたくましさと誇りや美徳、心意気が清々しく、胸が熱くなりました。

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P.S.

映画『のぼうの城』の主題歌は、私が敬愛してやまないエレファントカシマシの『ズレてる方がいい』

ストーリーにこれ以上ないくらいぴったり合っていて、格好良くて、私の大好きな曲です。

ちなみに、豪華版の『のぼうの城』DVDにはこの曲のミュージックビデオも特典映像として、特別仕様で入っています。

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