【読書感想文】 考え方ひとつで生きるのが楽になる 『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』
私は人生のモットーにしている考え方が3つあるのですが、そのうちのひとつは、"人"です。
ある時、何の話の流れでだったかは忘れましたが、友人が何気なくこう言いました。
「人は良い人か悪い人かじゃなくて、面白いか面白くないかで判断してる。」
そして、すぐにこう続けました。
「面白いか面白くないかで人を見た方が面白いし、面白い人に悪い人はいない。」
私はその言葉を聴いた瞬間、目から鱗が落ちるような心持ちになり、「〇〇は面白い、〇〇は面白い、〇〇は面白くない、〇〇は面白い…」と、他の友人の名前を指折り数えるようひとりひとり呼び上げては、淡々とジャッジし続ける友人の声を遠くで聴きながら、"なるほど、そういう考え方があるのか!!"と感激していたのでした。
それ以来、いつの間にかずっと掛けていた良い人か悪い人かの眼鏡は捨てて、面白いか面白くないかの眼鏡を掛けて出逢う人や私に関わる人たちを見るようにしました。
すると、良いか悪いかの基準で見ていた時の、猜疑心を持った無意識のギスギスした気持ちは無くなり、遥かに人を見るのが面白くなったのです。
それから約1年後、友人に報告がてら感謝の気持ちを意気揚々と伝えると、友人は笑いながら無邪気にこう応えました。
「なにそれその話面白い。」
声に出して読みたいくらい秀逸なタイトル
本日は、『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(Jam 著 名越康文 監修)をご紹介します。
2020年の春頃、何か面白そうな本はないかしら、と本屋さんを徘徊していた時に目に止まった一冊。
幸い今現在の私は人間関係の悩みなど無いに等しい、というか、もう麻痺しているのかもしれないのですが、表紙の猫ちゃんの4コマ漫画もさることながら、タイトルが声に出して読みたいくらい秀逸すぎて、今後何かあった時の助けになるかもしれないと思いお迎えすることにしました。
帯に、"15万部突破"とあるのを見て、やはりたくさんの方を悩んでいるのだな、などとつくづく思ったものです。
生きるのが楽になるのは考え方次第
この本は、SNSや職場などの人間関係や自分自身に対しての悩みから心を守る考え方のヒントが64個書かれています。
SNSの登場によってより複雑になっている現代の人間関係の問題について、こういう考え方もあるのだと気付かされました。
ちょっと視点を変えたり、その場から離れたりすると、ずっと悩んでいたことが急にくだらなく感じられたりすることもありますが、この本はそれと同じように、生きるのが楽になるのは考え方次第なのだということを教えてくれています。
専門的な難しい言葉はまったく無く、著者の体験談からの気づきが優しく書かれているので、親近感と説得力が感じられ、とても読みやすいです。
猫ちゃんの4コマ漫画も可愛いながらも確信をついていて、これだけでも読む価値があります。
P.S.
小学校や中学校、高校の学級文庫や図書室に一冊置いておいたらすごく良いのではないかと個人的には思います。
その時は分からなくても、いつか分かる時が来るような気がするし、この本に書かれている言葉を必要とする子、探している子がたくさんいるのではないかしら。
人間関係の悩みの本質は、年齢問わず同じですからね。
ちなみに、今まで私が出逢った面白い人の中に、悪い人はいません。