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#9 「自己肯定感低めの人」のための本*山根洋士


この本は、
「自己肯定感を高める方法」が書いてあるのではなく、
「自己肯定感が低めでも悩まなくなる方法」が書かれた本
である。

自己肯定感が低くなってしまう心のクセに気づき、対処法を知ることで「自分責め」のループから抜け出すことが出来る。



まず、
自己肯定感とは
「自分はありのままでいい、生きているだけで価値がある、と言う感覚」のことであり、
ポジティブだとか自己肯定感は高くある必要はない。

と述べられている。

「自分はこのままでいい、ありのままでいい」という"納得感"があれば、自己肯定感はそもそも低くならないのである。



自己肯定感が低くなってしまう「考え方のクセ」は6歳までの幼少期までに培われてしまうらしい。
育った環境や親の影響を受けてあなたの核は形成される。

例えば…
親がお金持ちで家賃収入や投資などで上手にお金を増やしていたら、子どもは"お金を稼ぐことは簡単なこと"と思うかもしれない。
逆に、親が寝る間も惜しんで生活費を稼いでいたら"お金を稼ぐことは難しい、苦労して稼ぐもの"と思うかもしれない。

そういった子供の時に刷り込まれた感覚が大人になっても心に残り続けるのである。


そういった自分を苦しめる考え方のクセに気づき、対処法を知ることが大切。
著者はこの本の中で、考え方のクセのことを「ノイズ」と表現しているので、以下、ノイズと書かせてもらう。



前半は、代表的なノイズが14個紹介されている。

1.ダメ出しノイズ(自分は重要でないほうがいい)
2.ありのままの自分封印ノイズ(自分のままでいないほうがいい)
3.思考停止ノイズ(自分は考えないほうがいい)
4.他人ファーストノイズ(欲しがらないほうがいい)
5.謙虚謙遜ノイズ(受け取らないほうがいい)
6.出ない杭ノイズ(達成しないほうがいい)
7.石の上にも三年ノイズ(我慢したほうがいい)
8.他人がこわい裏切りノイズ(信用しないほうがいい)
9.ちゃんとしなきゃノイズ(子どもでない方がいい)
10.幸福恐怖症ノイズ(幸せにならない方がいい)
11.完璧主義ノイズ(完璧でないといけない)
12.タイムイズマネーノイズ(急がないといけない)
13.おもてなしノイズ(喜ばせないといけない)
14.ドMノイズ(努力しないといけない)

具体例とともにこのノイズに陥ってしまう原因と対処法が述べられている。




後半は、ノイズに影響されないための体質改善方法が書かれている。

「自分にはこんなノイズがあるんだ」と判明したところで、「もっと具体的な解決方法が知りたい!」となるかもしれない。


「ノイズの影響を受けなくなるためのエクササイズが10個」紹介されている。





ノイズを完全に無くすことは難しいかもしれないが、まずは「自分にはこんなノイズがあるんだ!」と気づくだけでも心が楽になる。

そして、今まで自分を苦しめてきたノイズとずっと付き合っていく必要はない。
自分にはこんなノイズがあったんだ!と気づくことで「これからは手放すことも出来るようになる」のである。

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