大河ドラマ「光る君へ」第36回~紫式部と道長の和歌について考察する
こんばんは、もちまるです。
今回は、大河ドラマ内で紫式部と藤原道長の和歌のやり取りがありました。
その和歌解説を行っていこうと思います。
この一連の流れについては、『紫式部日記』に描かれていましたので、
今回は、『紫式部日記』から引用や考察を行っていきます。
まず、紫式部が詠む和歌。
道長の娘、中宮彰子が産んだ皇子様の五十日の祝いの席で、
道長から和歌を詠むように言われ、詠んだ和歌です。
続いて道長の詠んだ和歌はこちら。
自分の命尽きるまで若様に尽くす、道長の強い意志が見受けられる和歌です。
和歌について、引用させていただいたソフィア文庫の『紫式部日記』には以下のように記されていました。
(※重要な部分はこちらで太字にしています。)
やはり紫式部の和歌には掛詞が使用されており、ひと工夫されているところにその才気が伺えます。
ドラマではあまり出世欲のなさそうな道長ですが、
返歌を見る限り、メラメラとした野心が見え隠れしています。
この紫式部と道長の和歌のやり取りを見た、
倫子(道長の妻)は、曇った顔でその場を離れてしまいましたね。
まさに阿吽の呼吸のような2人のやり取り。
倫子にしたら、やはり良い気はしないですよね。
パッと道長が返歌をするあたり、
事前に紫式部の詠む和歌を知っていたのでしょうか?
現代であれば、即興で詠まれた和歌にすぐ返歌をするのはかなり難しいことですよね。
(今と平安時代を比較するのも…ですが)
道長の和歌は、紫式部の和歌の
「君が代」「千歳」「数」などが共通(似たような)語句を用いて詠まれています。
(大学時代の癖で、和歌の贈答を見る際は、
いつも共通語句を探してしまいます。)
果たして道長は共通語句を用いながら、
即興で和歌を返す事が出来たのでしょうか?
もし事前に道長が紫式部の和歌を知っていたという前提で和歌が詠まれたのであれば、尚のこと2人の関係性が怪しまれそうです、、
ここら辺に関して、論文を探していたのですが
パッとしたものが見つからず…
図書館に行く時間もなかったので、ソフィア文庫の『紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス』で考察を深めました。
ちょうどkindle Unlimited対象本でしたので、
もしプランに加入している方がいらしたら読んでみてくださいね。
ドラマのあちらこちらが再現されていて面白いですよ。
余談ですが…
最後の場面で紫式部は、赤染衛門に
道長との関係性を問われていました。
ついに…2人の関係性がばれてしまうときが…
ここの場面に関連した記事を見つけました。
赤染衛門役、凰稀かなめさんのインタビューです。
宝塚トップスター時代のかなめさん作品を映像でたくさん見ていたので、
かなめさんが出て来るとついついうっとりしてしまいます(笑)
…という事で、すごい勢いで書いて参りました…
(完全なる和歌オタク…😂)
本当はもっと論文などから解説出来たら良かったのですが、
自論も多いです。
(どうぞあたたかい眼差しでお読みいただけますと幸いです……)
少しでも多くの方に和歌の面白さが伝わったら嬉しいです。
それでは今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました😊
*追記*
第36回でちらっと登場したお香(荷葉)の香りを再現して作ってみました。
こちらの記事にまとめていますので、
よろしければご覧くださいね☺️