不動産業界×DX化の相性の良さと、変革を導く人材の重要性
こんにちは。不動産屋の松野まきです。
昨日は「不動産 × DX」の人、きむらけいしさん(ケーシーさん)とお会いしました。
ケーシーさんの日報は私がnoteを始めた時から欠かさず拝読しており、今回こうして直接お話を伺うことができたのは本当に嬉しい経験でした。
ケーシーさんは、不動産テックEXPOなどの業界イベントで登壇されていて、業務改善や集客のアプローチに対して独自の目線を持たれている方です。
お話しする中で、不動産DXについて私も色々考えることができました。
不動産DXって簡単に言うと何か
不動産DXとは、不動産業界でデジタル技術を活用して、業務を便利にしたり、新しいサービスを提供することです。
具体的には、業務のデジタル化や自動化、業務フローの再構築などが含まれます。
これに似た言葉として「不動産テック」というものもありますが、不動産テックは主にVR内見サービスやAIによる物件マッチングといった、新しい技術やツールそのものを指しています。
一方、不動産DXは業務のやり方やビジネスモデルを、デジタル技術を使って根本から変革することです。
つまり、不動産テックが技術の開発に重点を置くのに対し、不動産DXは技術を活用して仕事の仕方をどう変えるかにフォーカスしています。
そのため、0→1でシステム開発を行うテック企業と比較して、DX化によって恩恵を受けられる企業はかなり幅広いです。
例えば弊社のようなごく小規模な企業や、町の不動産屋さんも、DX化によって大きなメリットを得られる可能性があります。
不動産業界とDX化は相性がいい
不動産テックは、新しいツールやシステムを開発し、不動産業界全体に広く影響を与えるものです。
一方、不動産DXは主に企業やチームといった組織内部にフォーカスし、業務の進め方や働き方を見直して変革をもたらす取り組みだと言えます。
DX化の目的は、デジタル技術を活用して業務プロセスを再構築し、企業ごとの業務効率や運営の質を高めることにあります。
私はそこに不動産業界とDX化の相性の良さを感じています。
過去のNoteでもお話ししましたが、不動産業界はケースバイケースが非常に多い業界です。
例えば、一口に賃貸仲介企業と言っても、隣の会社とは業務フローや使っているツールが全く異なることが少なくありません。
顧客管理ツールを見ても、最新のCRMシステムを導入している企業もあれば、今でもエクセルや紙媒体で管理している企業も。
それぞれ独自の業務フローがあり、一律のやり方では適応しきれない部分が多々あります。
こうした多様性を持つ業界だからこそ、各企業の実情に応じた柔軟な変革が可能になることが、DX化を推進する大きな理由のひとつだと考えています。
DX化するとこんな事もできる
DX化すると、例えば次のような一連の業務プロセスを自動化することが可能です。
振り返ってみると、私自身も不動産業界に入った当時から、DX化には縁深かったと感じます。
不動産業務とシステムの両方に携わっていたので、要件定義から自ら行ってきましたが、一般的にはシステム側と現場側の綿密な連携が必要になります。
昨日お話にも上がったのですが、顧客管理ツールひとつを導入するにしても、要件定義の段階で多くの壁に直面することがよくあります。
企業の業務フローをしっかり把握している優秀な営業マンを長期間にわたってプロジェクトに関わらせ、現場の意見を反映しながらシステムを構築する必要があるので、大規模な変革はハードルが高くなりがちです。
現場の声を入れずに、実際のやり方にそぐわないシステムを作ってしまうと、せっかく導入しても使われなくなってしまうからです。
しかし「各企業に合わせた柔軟なDX化」は、必ずしも複雑なシステムを導入する必要はありません。
むしろ、日々の小さな業務から一つひとつ少しずつDX化を進めることで、現場の負担を軽減し、業務全体が着実に便利になると思います。
結び
そう考えると、不動産×DXの人という、全体を俯瞰してディレクションできる人材は、今後ますます求められるでしょうし、不動産業界においても欠かせないポジションになると改めて感じました。
独自の個性や強みを持つ不動産業界の多様な企業が、それらを活かしながらDX化を進めることで、各社が持つ特色や競争力をさらに引き出せると感じています。
そうなっていくことが本当に楽しみですし、そんな多様な不動産業界が私は大好きだと感じます。
これからも、いろんな視点を持った方と関わっていきたいなと感じた一日でした。
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